軽量・軽衝撃の実現で死角なし!ホッチキス「バイモ11フラーメ」の進化ポイントを徹底レビュー
DXだ、ペーパレス化だと言い出してもうかなり経つが、それでも紙の資料を扱う機会はまだそれなりにある。しかも数ページほどのものならPDFで読んでも特に問題はないが、10ページを超えると、プリントアウトをペラペラめくった方が読みやすく感じるというケースも多い。どちらにも有利不利な状況はあるということで、まだしばらく紙とデータの混在は続くのではないだろうか?
となると、まだ出番が続きそうなのがステープラ(ホッチキス)だ。紙束をまとめる際にはクリップ類よりもバラけにくく、かつ留めた部位がコンパクトというメリットは大きいし、使いやすい。 なかでもMAX「バイモ11」シリーズは、対応できる紙の枚数が圧倒的ということもあり、1台は持っておくと便利なのである。
新型バイモ11はコンパクト&低衝撃だから使いやすい
2008年に発売されたMAX「バイモ11 FLAT」は、一般的なステープラ(10号針)の綴じ枚数がコピー用紙20枚程度なのに対して、少し足の長い11号針を使って40枚を一気に綴じられるというもの。
そしてその後継であり、16年ぶりのフルモデルチェンジ機として先日発売されたのが、シリーズ最新の「バイモ11 Flarme」(フラーメ)である。
MAX
Vaimo 11 Flarme(バイモイレブン フラーメ)
2,000円(税別)
FLATと Flarmeの違いとしてまず視認できるのは、グッとサイズダウンしたというところ。 メーカーの公表値では本体幅約10%減とされているが、実際に手にした感覚としては、それ以上にコンパクトになったような印象がある。
というのも、ボディの外周部分を削り込むことで握った際に手からはみ出す面積が減り、視覚的に「小さくなった」と思わせる工夫が為されているのだ。これはなかなかに効果的なデザイン変更と言えるだろう。
また重量も約10%減ということで、実測でFLAT 163.6g→Flarme148.5g。約15gの軽量化は、FLATを使い慣れている人なら、握った瞬間に「確かに軽くなったな」と体感できるはずだ。
ちなみにシリーズにはコンパクトモデルの「バイモ11 POLYGO」も発売されているが、こちらは針タンクの装填本数を半分の50本にしてボディのサイズダウンを図ったもの。
ステープラ留め作業は一気に大量の針を消費することも多いため、できれば針タンクは100本あった方が使いやすいと思う。(収納面積などの点では、コンパクトモデルにも十分に価値はあるが)
綴じる際の衝撃を軽減する「先曲げフラットクリンチ機構」
サイズダウンに加えてもうひとつの進化ポイントが、新たな「先曲げフラットクリンチ機構」だ 。
バイモ11シリーズは、本体の針を受ける側(下側)に“クリンチャ”と呼ばれる台を置き、綴じた裏面で針が平らになるように打ち曲げる「フラットクリンチ機構」を導入している。
その針を打ち曲げる動きを二段階に分割することで、クリンチャが針を受ける衝撃と音を軽減するのが、「先曲げフラットクリンチ機構」というわけ。 これによって綴じ衝撃約25%減・綴じ動作音約30%減を達成したとのことだ。
体感としては、スペック上最大の40枚を綴じたときに特に顕著だ。FLATが「パッツーン!」という破裂音じみた高い音だとすると、Flarmeは「バッシャン」とやや低くこもった感じ。もちろん手に感じる衝撃も確実に少ないため、書類を大量に綴じる作業だと、疲労感やダメージにも差が出てきそうだ。
ただ正直に言えば、もともと「バイモ11」という製品自体が非常にハイスペックなため、すでに持っている人が、コンパクト化と先曲げフラットクリンチ機構のために新モデルのFlarmeをわざわざ買い直すか……? と言うと、ちょっと微妙かも。今のところFLATでも十分以上に便利だし。
しかし、まだ「バイモ11」を持ってない人なら、このモデルチェンジをきっかけに購入するのはかなりアリだと思う。
専用の11号針はコンビニでは売られていない&従来の10号針用ホッチキスでは使用できない……というデメリットはあるが、それを超えて、2枚〜40枚が綴じられるというのは他にない唯一無二のメリットと言えるだろう。
手持ちステープラとしては最強といっても過言ではないシリーズなので、この機会にぜひゲットしてみてほしい。