棋士編入試験第2局に望む西山朋佳女流三冠(カメラ・瀬戸 花音)

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 将棋界史上初の「女性棋士」を目指す西山朋佳女流三冠=白玲、女王、女流王将=が2日、東京・渋谷区の将棋会館で指されたプロ棋士編入試験五番勝負第2局で山川泰熈(たいき)四段に敗れ、試験は1勝1敗となった。試験は5戦で計3勝すれば合格となる。

 午前10時の対局開始の合図のあと、ゆったりと間を置いて、先手の西山が▲5六歩とついた。戦型は中飛車を選択。序盤は山川も想定の範囲だったのか、ほとんど時間を使わずにテンポよく進んだ。

 西山が5筋の飛車を伸ばしていったが、山川がその飛車をとり、とった飛車を西山陣に打ち込みやや先手が苦しい状況に。

 終盤は攻め合いになったが、山川の玉は遠く、届かなかった。

 西山は7月、第18回朝日杯将棋オープン戦一次予選で阿部光瑠七段に勝利し、直近の公式戦成績が13勝7敗に到達。プロ編入試験受験資格となる「プロ公式戦において、最も良いところから見て10勝以上、なおかつ6割5分以上の成績を収めたアマチュア・女流棋士」の条件を満たし、受験資格を獲得した。

 試験対局は月1回のペースで行われ、今後の試験官は上野裕寿四段、宮嶋健太四段、柵木幹太四段の順。次局は11月に関西将棋会館で指される。