最終回より海(泉谷星奈)と夏(目黒蓮)
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 目黒蓮(Snow Man)主演の月9ドラマ「海のはじまり」(フジテレビ系で毎週月曜夜9時〜)が23日に最終回を迎え、主人公・夏(目黒)が父親として一歩前進するさまやタイトルの意味を回収するラストが多くの涙を誘い、タイトルがXの国内トレンド1位になったほか「弥生さん」「津野くん」など複数の関連ワードがSNSをにぎわせた(※一部ネタバレあり)。

 大学時代に交際していた恋人・水季(古川琴音)の葬式に、彼女が知らぬ間に一人で自分の子を生み育てていたことを知る……という救いようのない展開から始まった本作。最終回の冒頭は、夏の夢からスタート。それは、水季、娘の海(泉谷星奈)との朝の光景だった。髪を結ってほしいという海に、水季は手を離せないからパパにやってもらいなさいと返すも海は「パパ、イヤだ」と駄々をこねる。そんなありふれていながら笑顔あふれる3人家族の“あったかもしれない未来”に「最初から涙止まらない」「オープニングえぐい」と早くも涙を誘われる視聴者が続出するなか、夏が海との間に生じた溝を埋めるべく奮闘する姿が描かれた。

 とりわけ注目を浴びたのが40分頃、back numberの主題歌「新しい恋人達に」が流れ始めてからのこと。早すぎるタイミングのエンディングに視聴者がざわつき始めたころ、夏と海が水季の写真に向かって「行ってきます」の挨拶をすると、これまで封印されていた、水季が夏に送った手紙がモノローグで読み上げられた。「夏くんへ、お久しぶりです。元気でしたか?」から始まったその手紙には、夏に告げないまま海を生んだことを後悔していないこと、海と過ごせて幸せだったこと、たくさんの人に助けられながら海を育てたことなど、夏と別れてからの日々がつづられていた。

 途中、海が小さな手でドライヤーを手に夏の髪を乾かしたり、寄り添って眠ったり父娘の仲睦まじい姿を背景に「親から子供への一番の愛情って選択肢をあげることだと思う」「一人で生きていくなんて無理なんだよ」「海を幸せにしながら自分も幸せになってね」など水季の真摯なのエールが続き、夏への「海と生きることを選んでくれてありがとう」との感謝の言葉もあった。

 水季の言葉はそこで終わらず、手紙の裏面には「追伸」の文言が。それは、初回の冒頭で海が水季に尋ねた“海はどこから始まり、どこで終わるのか”に対するアンサーだった。「始まりは曖昧で、終わりはきっとない。今までいなかった夏くんは、いつからかパパになって、今そばにいない私は、いなくなっても海のママです。父親らしいことなんてできなくていいよ。ただ一緒にいて。いつかいなくなっても、一緒にいたことが幸せだったと思えるように」との言葉に、SNSでは「1話につながってて泣く」「海のはじまりってそゆこと…」「タイトル回収」「第1話とリンクしてる」としんみりする声が続々。初回で海辺を歩く水季と海に呼応するかのようなラストシーンも注目を浴びた。

 夏と海を見守りつつ自分のペースで前進していく弥生(有村架純)。恋敵だった夏に複雑な感情を残しつつも助けを求められればぶっきらぼうながら応じる津野(池松壮亮)。問題を抱えているときにはさりげなく支えてくれる母・ゆき子(西田尚美)や父・和哉(林泰文)、弟の大和(木戸大聖)。そして、今ならわかってもらえるはずと夏に“娘の遺影を選ばなければならなかった辛さ”を告白した水季の母・朱音(大竹しのぶ)。多くの人に頼りながら力強く生きようとする夏と海の姿に「爆泣き」「温かくて切ない物語でした」「ほっこり温かい気持ちになれた」「みんなの幸せを願える終わり方でよかった」「みんな幸せになってね」とさまざまな感想と共に、ロスも寄せられている。(石川友里恵)