三笘薫(C)Norio ROKUKAWA / office La Strada

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 2026年北中米W杯アジア最終予選で、森保ジャパンが凄まじいロケットスタートである。

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 日本時間11日午前1時キックオフの最終予選第2戦バーレーンとのアウェー戦で5−0の大差勝ちを収め、5日の第1戦・中国との7−0圧勝劇に続いて圧倒的な強さを見せつけたのだ。

 世界ランクは日本の18位に対してバーレーンは80位。前半はFW上田綺世(26=フェイエノールト)のPKによる1点だけだったが、後半2分にその上田が反転シュートを決め、16分と19分にボランチMF守田英正(29=スポルティング)が連続ゴール。36分にFW小川航基(27=NEC)がトドメの5点目を決めた。元サッカーダイジェスト編集長・六川亨氏が言う。

「中国戦、バーレーン戦ともに日本のケタ違いの強さが際立ったが、中でも7カ月ぶりの代表復帰となったブライトン左FW三笘薫(27)とスタッド・ランス右FW伊東純也(31)の両翼のパフォーマンスは抜きんでていた。特に後半19分に絶妙アシストを送って守田のゴールをお膳立てした三笘は別格の存在感を漂わせていました」

 その三笘は昨年12月の足首痛に続き、2月末に腰を故障して長期離脱していた。が、7月のブライトンの日本ツアーに同行して戦列復帰。8月17日に開幕した英プレミアで切れ味鋭いドリブル突破を何度も披露し、W杯最終予選で相手選手をキリキリ舞いにして完全復調をアピールした。

「クラブ、代表で結果を残していけば、年明け1月にオープンする冬の欧州移籍マーケットの“主役”に躍り出る可能性もある」とサッカー関係者がさらに続ける。

ゴール、アシストの両方で2ケタに近い数字を

「三笘は23年10月に5年・年俸総額40億円で契約を延長し、移籍金は96億円に設定されていると現地で報じられた。そもそもブライトンは移籍金をはね上げるのが上手なクラブとして知られている。たとえば同8月、当時21歳のエクアドル代表MFカイセドが英プレミアのチェルシーに移籍金184億円で買われたが、ブライトンは欧州の複数の金満クラブが注目している状況を踏まえ、カイセドに対して移籍金の増額を持ち掛けた上でチェルシーに高値で売り飛ばすことに成功した。三笘も今後のリーグ戦と日本代表での活躍によっては、移籍金相場がカイセドを上回る200億円級になっても不思議ではない」

 莫大なカネが動く大商いが成立するにはいくつかの条件が付く。

 元ワールドサッカーグラフィック編集長・中山淳氏が「ゴールとアシストを増やすことが絶対条件となります」とこう続ける。

「左サイドをドリブルで自在に打開していく能力の高さはすでに欧州全体で高く評価されていますが、移籍金が高騰していく条件としてはやはりゴールとアシストという<目に見える数字>を上げる必要がある。三笘は英プレミア開幕のエバートン戦で先制ゴールを決め、2節のマンチェスター・ユナイテッド戦では先制ゴールを呼び込むアシストを記録している。冬の移籍マーケットが閉じる1月31日までに三笘はゴール、アシストの両方で2ケタに近い数字を残したい」

 三笘の契約満了はまだまだ先。契約の残り年数が「長ければ長いほど移籍金は高額になる」とは前出の中山氏。クラブでも日本代表でもゴールとアシストをバンバン決めて、年明け1月には巨額の移籍金で驚かせてほしいものである──。

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 ロケットスタートを切った日本代表の命運を左右する「5人の重要人物」とはいったい誰か。「頭痛の種」とは。いま、チームで何が起きているのか。

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