“直接対決”は実現するか

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 衆院議員は来年秋に任期満了を迎える。総選挙に出馬となれば、「3位でもダメだった」となりかねないのが、都知事選後、次なる目標は国政復帰かと報じられる蓮舫氏(56)。鞍替えの最有力と目される選挙区では、待ち受ける“ライバル”が着実に地盤を固めていて……。

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 先の都知事選では、泡沫候補の一人と見られていた石丸伸二氏(42)にも負けてしまった蓮舫氏。しおらしく反省の日々を過ごしているのかと思ったら、選挙で自らを批判してきた人々を相手に、SNS上で反論を展開している。

度量の狭さ

 有名どころでいえばタレントの上沼恵美子と東国原英夫のほか、古巣である立憲民主党最大の支持団体・連合の会長にまで毒づく始末。朝日新聞記者がSNSで発信した内容についても〈弁護士と相談している〉と法的手段をちらつかせるなど、度量の狭さを世間に示した。

“直接対決”は実現するか

 相変わらず攻撃的な姿勢を崩さない彼女だが、自らの進退についてはSNSで「今は国政選挙を考えていない」と述べるにとどまり、具体的な言及をしていない。

 政治部記者が言う。

「蓮舫氏は、小池さんに負けても衆院鞍替えで東京26区から出馬する可能性が高いとされてきました。とはいえ、これも都知事選でせめて2位につける惜敗だったら勝算がありましたが、無党派層はおろか頼みの組織票も期待できないことが露呈してしまった。おまけに26区では強力な候補が次の選挙に備えて“ドブ板”を重ねています」

ラジオ体操を巡回

 目黒区全域と大田区の一部からなる東京都第26区は、自民党新人と、地元在住の現職で無所属の松原仁・元拉致問題担当大臣(68)が出馬する見込みだ。

 先の記者が言う。

「都議時代から大田区を地盤にする松原氏は、立民幹部から他の選挙区での出馬を促されて党を飛び出たのですが、毎朝の辻立ちはもちろん、ほぼ毎月『まつばら仁と国会へ行こう!!』という、子連れ歓迎のツアーを開催。7月は満員御礼の日もあって、今月は夏休みなので追加の開催日を設けるほど人気です」

 当の松原氏に尋ねると、

「他の議員の方も国会見学はやっていると思いますが、大半があいさつだけして一瞬で姿を消してしまうでしょう。私の場合は正味2時間、自ら引率してご案内します。通常は1回20名ほどですが、夏休みは60名ぐらいの参加者です。先月20日からは地域のラジオ体操にも参加していて、第1の放送で1カ所、第2を別の場所で1カ所。だいたい1日で2カ所回ってから、駅頭に1時間から2時間ほど立っています」

 この酷暑だ。ネット選挙全盛の時代に、なんともご苦労なことである。

「出馬は未知数」

 同じ選挙区での出馬がうわさされる蓮舫氏については、

「それは頑張ってほしいですよ。私なんて挫折続きで、選挙だって3回も落ちていますから……。いい社会を作るためには闘い続けなければいけません」(同)

 政治アナリストの伊藤惇夫氏が蓮舫氏の今後を占う。

「松原氏はマメに選挙区を回って、あの石原宏高氏にも過去に何度か勝つほど固い地盤を持っています。これまで蓮舫さんは参院選挙を4回戦っていますが、171万票、112万票、67万票と票数が落ちて、固定ファンも先細りになっています。次の選挙で立民から擁立話は出るとは思いますが、まだ落選のショック状態でしょうから出馬は未知数だと思います」

 今こそ政治家としての本気度が試されている。

「週刊新潮」2024年8月15・22日号 掲載