なでしこDFが中村俊輔を彷彿 圧巻FK弾を日本代表OB称賛「男子顔負け」「威力、コースとも◎」【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】北川ひかるの完璧FK弾は「いいGKでも取れない」
なでしこジャパン(日本女子代表)は、現地時間7月31日に行われたパリ五輪の女子サッカー・グループリーグ第3戦ナイジェリア戦で3-1と勝利した。
今大会初出場のDF北川ひかるが、前半アディショナルタイムに流れを引き戻す鮮やかな直接フリーキック(FK)弾を決めたが、元日本代表DF栗原勇蔵氏は「威力、コースともに男子顔負けのシュート」と絶賛している。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
◇ ◇ ◇
引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる日本は、第2戦ブラジル戦からスタメン4人を変更。パリ五輪前の親善試合ガーナ戦で右膝を痛めた北川は、スタメン起用で今大会初出場となった。
試合は前半22分、MF長谷川唯のスルーパスにFW植木理子が抜け出すと、左サイドよりでGKとの1対1になった場面で逆サイドへのパスを選択。ここにフリーで走り込んできたFW浜野まいかが難なく押し込み、日本が先制ゴールを奪った。さらに前半32分、右サイドからDF守屋都弥が上げたクロスに植木がヘディングで合わせるとボールはクロスバーを直撃。跳ね返りにFW田中美南が詰めて押し込み、日本がリードを2点に広げた。
前半42分にナイジェリアに1点を返されたなか、同アディショナルタイムに今大会初出場の北川が見せる。ゴール正面やや右寄りの位置で得たFKを北川が左足で直接狙うと、ニアサイドのギリギリに吸い込まれる鮮やかな軌道で追加点。3-1としてリードを2点に戻した。
SNS上では、北川の左足から繰り出された一撃を元日本代表MF中村俊輔氏(現横浜FCコーチ)と重ね合わせる声も多かったが、日本代表DF栗原氏は「威力、コースともに◎。男子顔負けのシュート」と絶賛している。
「めちゃくちゃ上手い。あれはいいGKでも取れないですね。横の回転系は男子も女子もそこまで威力は大きく変わらない。ナイジェリアに勢いに乗られて危なかったけど、北川のFKで嫌な流れを断ち切った。日本には藤野あおばを含めてFKを蹴れる選手が2人、3人といる。セットプレーの強さはグループリーグ屈指だったと思います」
準々決勝では強豪アメリカとの対戦が決まったなかで、北川の活躍にも期待が懸かる。(FOOTBALL ZONE編集部)