札幌、9戦未勝利にミシャ「非常に厳しい」 新加入32歳が存在感…改善点指摘「バックパス多い」
リーグ戦で9戦未勝利、神戸と古巣対戦となったMF大粼玲央が見解
北海道コンサドーレ札幌は7月13日、J1リーグ第23節でヴィッセル神戸と対戦し1-1と引き分けた。
直近のリーグ戦9試合で未勝利。それでも存在感を見せたのは、古巣対戦となったMF大粼玲央だ。後半33分までプレーした32歳は試合後、自身の評価を「6割」と言及した。
前節の鹿島アントラーズ戦で敗れ、2012年以来12年ぶりのリーグ戦8連敗を喫した札幌。迎えた神戸戦では、5月15日以来の復帰となるMF浅野雄也がスタメンに。今季リーグ3戦目の出場となる大粼は、神戸と古巣対戦となった。
その後は攻守の切り替えが激しい展開で、ボールを回収し前線へとボールを配給し続けた大粼。攻撃に厚みが生まれ、前半39分には相手ペナルティーエリア手前でFW鈴木武蔵が倒され札幌がフリーキックを獲得。MF青木亮太が直接決めてリーグ6試合ぶりにチームの得点が生まれた。
前半を1-0で折り返したが、後半3分に神戸の逆襲を食らう。武藤のスルーパスで縦に抜けたMF佐々木大樹がクロス。中央でフリーとなっていた大迫が頭で押し込む。同27分に得たPKの勝ち越しのチャンスは、キッカーの鈴木が外してしまい勝利を呼び込めなかった。
試合後、スポーツチャンネル「DAZN」のフラッシュインタビューで大粼が登場。自身の出来について問われ「自分のプレーは6割」と総括している。その理由として「もうちょっと、前半の自分が苦しい時ももう少し引き出せたら(良かった)。リズムが悪い後半ももうちょいコントロールできていれば…まだまだですね」と反省点を挙げた。
今後チームの改善点については、札幌がポゼッションベースのサッカーではあるものの「保持にこだわりすぎて横パス、バックパスがちょっと多いかな」と感触を話す。「もちろん時には必要ですが、縦パス、サイドチェンジなど…もうちょいダイナミックさを出せたら。意識してやっています」と自身に課せられた役割を理解していた。
神戸戦で、ようやくリーグ9試合ぶりに勝ち点を積み上げた札幌。“ミシャ”ことミハイロ・ペトロヴィッチ監督も「強い相手にこれだけのゲームができたのは評価に値するが、やはり勝てなかったのは非常に厳しい状況だ」と終始笑顔はない。
大粼は「札幌が上に上がるために必要なこと」を元日本代表DF槙野智章氏から問われ「今日の試合では選手1人1人ハードワークしていた。ちょっとした隙で同点にされてしまったが、身体を張る部分はできていた。引き続き今日の試合を最低限、最低ベースで続けていけたらと思います」と、渇望する勝利へ必要な点を冷静に分析している。
浅野や青木など、怪我から復帰してきた選手たちの躍動も札幌の1つポジティブな要素。加えて大粼の加入が、チームに大きな影響をもたらしているのも事実なはず。札幌は7月20日、アウェーの地で浦和レッズと対戦予定となっている。(FOOTBALL ZONE編集部)