フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の伝説的ドライバー、ミハエル・シューマッハ氏(2012年11月22日撮影、資料写真)。(c)ORLANDO KISSNER / AFP

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【AFP=時事】ドイツ検察は5日、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の伝説的ドライバー、ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏(55)の家族に対する恐喝事件に関連し、独警察が一家の元警備員(52)を逮捕したと発表した。

 この元警備員は、シューマッハ家のプライベート写真を公開しない代わりに数百万ユーロを要求して先月19日に逮捕された親子2人の共犯者だった疑いが持たれている。

 独西部ブッパータール(Wuppertal)の検察は、元警備員が独ビュルフラート(Wuelfrath)で4日に逮捕されたと公表。「容疑者は以前、シューマッハ家の警備員として働いており、他にもプライベート写真のデジタル化などの仕事を任されていた」と明らかにした。

 容疑者親子のうちの一人は、この元警備員が「恐喝に使われたデータ」を渡す見返りに手数料を受け取る約束だったと証言しており、それが今回の逮捕につながった。

 親子はシューマッハ家の代理人に接触し、「公開されたくないと思われる」ファイルにアクセスできると脅していたとされている。また、うそではないことを示すために一家に「個別のファイル」を転送していた。  

 検察によると、事件の捜査は現在も続いている。恐喝の罪で有罪が確定すれば、容疑者3人は最長で禁錮5年が科されるという。

 現役時代にF1で通算7度の年間優勝を誇ったシューマッハ氏は、2013年に仏アルプス(French Alps)でのスキー中に頭部に重傷を負って以降、公の場に姿を現しておらず、現在はスイスの自宅で看護を受けている。

 今回の事件について、ドイツの捜査当局にはスイス当局から情報がもたらされていた。

【翻訳編集】AFPBB News

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