明確な哲学はないが最後にはイングランドが勝つ まるでFA杯のマンチェスター・ユナイテッド!?
EURO2024で決勝トーナメント進出を決め、ラウンド16でスロバキア代表と対戦するイングランド代表。しかし、期待されていたほどのクオリティを示すことができておらず、国内ではひっきりなしに批判の声が上がっている。フィル・フォーデンとジュード・ベリンガムの併用問題、トレント・アレクサンダー・アーノルドの使い方、消えるハリー・ケイン、全体的な連携の乏しさなど課題は山積みになっている。
英『Mirror』で元ウェールズ代表のロビー・サベージ氏は、現在のイングランドはマンチェスター・ユナイテッドのようだと綴っている。
「イングランドの試合を観ると、エリック・テン・ハーグのマンチェスター・ユナイテッドを観るのと同じ気持ちになる。ピッチ全体にクオリティがあるが、彼らのプレイスタイルには明確な哲学が込められていない」
「FAカップ決勝では、ほとんどの中立派が諦めていたテン・ハーグのユナイテッドが(マンチェスター・シティに)勝利した。おそらくサウスゲイトのイングランドは決勝トーナメントで本領を発揮するだろう」
ユナイテッドもFA杯のトーナメントでは準々決勝でリヴァプールを延長戦の末に、準決勝ではコヴェントリーをPK戦の末に破って決勝まで進出した。特に準決勝は実質2部のクラブを相手に辛勝もいいところだったが、それでも勝ち上がっていく不思議な力がユナイテッドにはあった。そして決勝戦、誰もがマンチェスター・シティの勝利を予想するなかで、それをひっくり返してみせたのだ。
サベージ氏はこれと同じようなことがEUROの決勝トーナメントで起こると予想している。ガレス・サウスゲイト監督は58年ぶりの国際タイトルをサッカーの母国にもたらすことができるのか、可能性としては決して低くないはずだ。