政府は21日の持ち回り閣議で、2024年の経済財政運営の基本指針「骨太の方針」をほぼ原案通りに決定した。

 岸田文雄首相は同日、首相官邸で開かれた経済財政諮問会議で「デフレから完全に脱却し、成長型の新しい経済ステージへ移行する千載一遇のチャンスを迎えている」と指摘。賃上げの定着や中堅・中小企業の稼ぐ力の向上を目指す考えを強調した。

 政府は骨太方針で、「今後3年程度で必要な制度改革を含め集中的な取り組みを講じる」ことにより、社会保障などを持続させるのに必要とされる実質GDP(国内総生産)1%超の成長を安定的に確保する考えを示した。その上で、2%の物価安定目標が持続的に実現できれば、40年ごろに「名目GDP1000兆円が視野に入る」としている。