人気絵本「パンダのおさじ」第2弾 柴田ケイコさん「新しい呪文ダンスとパンダ料理もぜひ楽しんで」
柴⽥ケイコさんの人気絵本「パンダのおさじ」シリーズの最新作『パンダのおさじと ふりかけパンダ』が、4⽉に刊⾏しました。昨年発売され、発行部数11万部を突破した『パンダのおさじと フライパンダ』に続く、第2作。今回も小さなパンダの「おさじ」が登場し、踊りながら不思議な呪文を唱えて、目の前の料理をパンダ料理に変えていきます。柴田さんに、シリーズの誕生秘話や、最新作について話を聞きました。
柴田さんが『めがねこ』で絵本作家としてデビューしたのは2016年のこと。以来「しろくま」「パンどろぼう」シリーズなどで、大人気の絵本作家になりました。
柴田さんの創作のヒントは、何気ない日常にあるといいます。「パンダとおさじ」シリーズも、柴田さんが食べることが大好き、というところからストーリーにつながっていったそう。
「絵本を創作するとき、本当に身近なことや日常からしか思い浮かばないんです。食べることも大好きですね。私は生まれ育った高知で今も活動をしていますが、高知にはおいしい食べ物がたくさんあります。家の近所に農家さんの直売所があって、ここには新鮮でおいしい野菜がいっぱい。午前中に行かないと売り切れてしまうんです」
1作目の舞台は、くまのクーさんが営むレストラン。ハンバーグやカレーライス、オムライスなどのおいしそうなパンダ料理がたくさん出てきます。
「ファミリーレストランにあって、子どもが食べたくなるもの、かつ、パンダの顔でもいけそうなメニューをたくさん考えました」
パンダのおさじが呪文を唱えながら踊る「アポパイダンス」の着想を得たのも、ふだん聴いている落語から。「アポパイ」「ポコパイ」「パンダッチュのポー」といった不思議な呪文は、古典落語の「死神」に登場する呪文からひらめいたといいます。
「『死神』の呪文は以前からすごくおもしろいと思っていたので、絵本でも呪文を入れてみたら、子どもたちが喜んでくれるかなと。それにダンスを加えたのは、うちの息子が小さいころ、何の理由もなく、何の恥じらいもなく踊っている子だったので(笑)。わかりやすいダンスなら、読んでくれている子たちも楽しんでやってくれるんじゃないかと思って考えたんです」
それが見事にハマって、子どもたちの心をわしづかみに! 幼稚園などでもたくさん踊られるようになりました。
2作目となる『パンダのおさじと ふりかけパンダ』は、⾷べ物の好き嫌いが多いぱこちゃんが主人公。ある⽇、スーパーでもらった「ふりかけパンダ」をご飯にかけると、パンダのおさじが登場します。ふりかけを料理にかけて、おさじが教えるとおりに呪⽂を唱えながら踊ると、苦手だった料理がパンダ料理に変わり、ぱこちゃんは全部食べられるように……。
このふりかけというアイディアも、柴田さんの自宅の食卓から得られたものでした。
「わが家はふりかけ家族。いろんなふりかけを買ってきていて、必ずかけて食べます。ふりかけさえあればいい! というほどなんです。毎日食事を作る私も、ふりかけには助けられています」
ユニークなストーリー展開に加えて魅力的なのが、味わい深いタッチで描かれるパンダのおさじをはじめとしたキャラクターたち。1作目では、クーさんのレストランで、さまざまな種類の動物に交じって、人間もいっしょに料理をおいしそうに食べている様子は、見ている私たちも幸せにしてくれます。
「動物の世界を描くとき、動物だけにしてしまいがちですが、そんな決まりはだれが作ったんだろうという疑問があり、そういった枠を取っ払いたかったんです。動物と人間がレストランで同じ食卓に座って違和感がないのは、絵本のいいところだと思っています」
最新作ではアポパイダンスも、前作とはひと味違ったバージョンに。
「呪文とダンスが少し変わっています。ぜひ今回のダンスもみんなに楽しんでほしいです。料理も前作とは違うパンダ料理が登場するので、家で再現して食べてもらえるとうれしいですね。物語の後半、意外な展開になって盛り上がるので、そちらもお楽しみに!」
そして、6月24日に発売する『こどもオレンジページNo.6』では、シリーズ1作目の『パンダのおさじと フライパンダ』に登場するパンダ料理を再現しています! レシピも掲載しているので、こちらもぜひチェックしてみて。
◇柴田ケイコ(しばた けいこ)さん
高知県生まれ、在住。小学校で読み聞かせのボランティア活動をしながら、フリーのイラストレーターとして活動。2016年に『めがねこ』(手紙社)で絵本作家デビュー。絵本作品に「パンダのおさじ」シリーズ(ポプラ社)のほか、「しろくま」(PHP研究所)、「ぽめちゃん」(白泉社)、「パンどろぼう」(KADOKAWA)シリーズなどがある。
『パンダのおさじと ふりかけパンダ』1540円(ポプラ社)
パンダのおさじが、ハッピーと不思議なパンダ道具を届ける、柴田ケイコさんが描く人気絵本シリーズ第2作。⾷べ物の好き嫌いが多いぱこちゃん。ある⽇、スーパーでもらった「ふりかけパンダ」をご飯にかけると、もこ、もこ、もこ……ぽんっ! ⼩さなパンダの「おさじ」が現れました。ふりかけを料理にかけて、おさじが教えた呪⽂を唱えると、いつもの料理がパンダ料理に⼤変⾝! でも、守らないといけない約束があって――。
創作のヒントは日常にある
柴田さんが『めがねこ』で絵本作家としてデビューしたのは2016年のこと。以来「しろくま」「パンどろぼう」シリーズなどで、大人気の絵本作家になりました。
柴田さんの創作のヒントは、何気ない日常にあるといいます。「パンダとおさじ」シリーズも、柴田さんが食べることが大好き、というところからストーリーにつながっていったそう。
「絵本を創作するとき、本当に身近なことや日常からしか思い浮かばないんです。食べることも大好きですね。私は生まれ育った高知で今も活動をしていますが、高知にはおいしい食べ物がたくさんあります。家の近所に農家さんの直売所があって、ここには新鮮でおいしい野菜がいっぱい。午前中に行かないと売り切れてしまうんです」
1作目の舞台は、くまのクーさんが営むレストラン。ハンバーグやカレーライス、オムライスなどのおいしそうなパンダ料理がたくさん出てきます。
「ファミリーレストランにあって、子どもが食べたくなるもの、かつ、パンダの顔でもいけそうなメニューをたくさん考えました」
パンダのおさじが呪文を唱えながら踊る「アポパイダンス」の着想を得たのも、ふだん聴いている落語から。「アポパイ」「ポコパイ」「パンダッチュのポー」といった不思議な呪文は、古典落語の「死神」に登場する呪文からひらめいたといいます。
「『死神』の呪文は以前からすごくおもしろいと思っていたので、絵本でも呪文を入れてみたら、子どもたちが喜んでくれるかなと。それにダンスを加えたのは、うちの息子が小さいころ、何の理由もなく、何の恥じらいもなく踊っている子だったので(笑)。わかりやすいダンスなら、読んでくれている子たちも楽しんでやってくれるんじゃないかと思って考えたんです」
それが見事にハマって、子どもたちの心をわしづかみに! 幼稚園などでもたくさん踊られるようになりました。
自宅でも欠かせないふりかけ
2作目となる『パンダのおさじと ふりかけパンダ』は、⾷べ物の好き嫌いが多いぱこちゃんが主人公。ある⽇、スーパーでもらった「ふりかけパンダ」をご飯にかけると、パンダのおさじが登場します。ふりかけを料理にかけて、おさじが教えるとおりに呪⽂を唱えながら踊ると、苦手だった料理がパンダ料理に変わり、ぱこちゃんは全部食べられるように……。
このふりかけというアイディアも、柴田さんの自宅の食卓から得られたものでした。
「わが家はふりかけ家族。いろんなふりかけを買ってきていて、必ずかけて食べます。ふりかけさえあればいい! というほどなんです。毎日食事を作る私も、ふりかけには助けられています」
ユニークなストーリー展開に加えて魅力的なのが、味わい深いタッチで描かれるパンダのおさじをはじめとしたキャラクターたち。1作目では、クーさんのレストランで、さまざまな種類の動物に交じって、人間もいっしょに料理をおいしそうに食べている様子は、見ている私たちも幸せにしてくれます。
「動物の世界を描くとき、動物だけにしてしまいがちですが、そんな決まりはだれが作ったんだろうという疑問があり、そういった枠を取っ払いたかったんです。動物と人間がレストランで同じ食卓に座って違和感がないのは、絵本のいいところだと思っています」
最新作ではアポパイダンスも、前作とはひと味違ったバージョンに。
「呪文とダンスが少し変わっています。ぜひ今回のダンスもみんなに楽しんでほしいです。料理も前作とは違うパンダ料理が登場するので、家で再現して食べてもらえるとうれしいですね。物語の後半、意外な展開になって盛り上がるので、そちらもお楽しみに!」
そして、6月24日に発売する『こどもオレンジページNo.6』では、シリーズ1作目の『パンダのおさじと フライパンダ』に登場するパンダ料理を再現しています! レシピも掲載しているので、こちらもぜひチェックしてみて。
◇柴田ケイコ(しばた けいこ)さん
高知県生まれ、在住。小学校で読み聞かせのボランティア活動をしながら、フリーのイラストレーターとして活動。2016年に『めがねこ』(手紙社)で絵本作家デビュー。絵本作品に「パンダのおさじ」シリーズ(ポプラ社)のほか、「しろくま」(PHP研究所)、「ぽめちゃん」(白泉社)、「パンどろぼう」(KADOKAWA)シリーズなどがある。
『パンダのおさじと ふりかけパンダ』1540円(ポプラ社)
パンダのおさじが、ハッピーと不思議なパンダ道具を届ける、柴田ケイコさんが描く人気絵本シリーズ第2作。⾷べ物の好き嫌いが多いぱこちゃん。ある⽇、スーパーでもらった「ふりかけパンダ」をご飯にかけると、もこ、もこ、もこ……ぽんっ! ⼩さなパンダの「おさじ」が現れました。ふりかけを料理にかけて、おさじが教えた呪⽂を唱えると、いつもの料理がパンダ料理に⼤変⾝! でも、守らないといけない約束があって――。