契約満了でアーセナル退団…エルネニーが惜別のメッセージ「人生最高の8年間だった」

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 アーセナルは3日、2023−24シーズン限りで契約が満了となる22選手の退団を発表。チーム“最古参”として知られるエジプト代表MFモハメド・エルネニーもクラブを離れることとなった。

 現在31歳のエルネニーはスイスの名門バーゼルを経て、2016年1月にアーセン・ヴェンゲル元監督率いるアーセナルへ完全移籍加入。ベシクタシュへのレンタル移籍を経験しつつ、公式戦通算161試合出場6ゴール10アシストという成績を残した。ミケル・アルテタ監督就任後も貴重なバックアッパーとして中盤を支えていたが、近年は度重なる負傷に苦しみ出場機会を得られず。2023−24シーズンは公式戦6試合、わずか95分間の出場に留まった。

 レンタル期間含め8年以上を過ごしたアーセナルを去ることとなったエルネニーは、クラブ公式サイトを通じて次のように惜別のメッセージを送っている。

「長い間ここにいられたことは僕にとって大きな意味があったし、人生最高の8年間だった。このクラブが大好きだし、ファンのことも大好きだし、アーセナルの全てが大好きだ。心が張り裂けそうだよ。感情が溢れすぎていたので、(表彰式)でピッチに立つことを拒んだんだ。でも、それが人生だ。僕のここでの時間は終わりを迎えた。このクラブのために自分が成し遂げたことを誇りに思うよ」

「ファンのみんなを愛しているし、自分の持っている全てを捧げた。良い時も悪い時も、ファンのみんなが僕にしてくれたこと全てに感謝している。ファンのみんなは永遠に僕の心の中に残り続ける」

 ヴェンゲル政権末期からアーセナルの成績は低迷し、欧州最高峰のチャンピオンズリーグ(CL)からも遠ざかった。しかし、2019年末に就任したアルテタ監督の下でクラブは復活。直近2シーズンはマンチェスター・シティとの熾烈な優勝争いを演じ、CLへの返り咲きも果たした。現役時代のアルテタ監督とも共にプレーしたエルネニーは、42歳のスペイン人指揮官についても言及しつつ、現在のクラブへの思いを次のように語った。

「ミケルが引退してからコーチになるまで、僕は6カ月間一緒にプレーした。彼と一緒にプレーしたりコーチしたりするのは楽しかったよ。彼からたくさんのことを学ぶことができたしね。彼が僕とこのクラブのためにしてくれたこと全てに感謝している。現役の時はクレバーだったし、その後は多くの優秀な指導者と仕事をするようになった。リーダーシップは明らかだし、特別な存在になれると思っていたよ」

「こんな選手のグループは見たことはない。みんながお互いを支え合い、愛し合い、家族のように働いている。長い間の友人だったから、彼らがいなくなると寂しくなるよ。僕たちは永遠に友人だ。今後はテレビの前で彼らを応援し、時にはスタジアムに観戦に行くよ。彼らにとって来年は素晴らしい一年になるはずだ。彼らはそれに値するからね」

 なお、2020年1月にアーセナルに加入し、公式戦通算64試合の出場で2ゴール5アシストを記録した元ポルトガル代表DFセドリック・ソアレスも退団が発表されている。


【動画】アーセナルが“最古参”エルネニーの退団を発表