NY株式15日(NY時間12:15)(日本時間01:15)
ダウ平均   39793.67(+235.56 +0.60%)
ナスダック   16669.10(+157.92 +0.96%)
CME日経平均先物 38550(大証終比:+170 +0.44%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。この日発表になった米消費者物価指数(CPI)が前月比で総合、コア指数とも0.3%の上昇と予想を下回ったことで、米株式市場はポジティブな反応を示している。

 短期金融市場でもFRBの利下げ期待が強まっており、年内2回の利下げを一時完全に織り込んだほか、9月までの利下げ開始も90%まで織り込んでいる。米国債利回りも急低下し、IT・ハイテク株が買われている。FRBが注目しているとされる住居費を除くサービス業の物価、いわゆるスーパーコアも前月比0.4%に伸びが鈍化していた。

 エコノミストからは、前日の米生産者物価指数(PPI)と本日のCPIから、月末に発表される、FRBが主に参照しているPCEデフレータは2%にさらに接近するとの見方も出ているようだ。

 一方「米CPIが予想を下回ったとは言え、なお高水準であることに違いはなく、FRBの利下げへの慎重姿勢は変わらない」との指摘も一部からは出ている。

 ボーイング<BA>が軟調。米司法省は2018年と19年に起きた2件の737MAX墜落事故に関連して、米司法省と結んだ訴追延期合意(DPA)に違反したと判断した。

 ゲームストップ<GME>とAMC<AMC>といったミーム株が反落。両銘柄は週明けの2日間で2倍以上に株価が上昇し、合計で約110億ドルの時価総額を増やしていたが、さすがに見直しも出ている模様。

 皮膚疾患を対象としたバイオ医薬品のアーキュティス・バイオセラピューティクス<ARQT>が決算を受け大幅高。売上高が予想の3倍以上に拡大した。皮膚疾患の処方薬に対する需要が伸びた。

 デジタル光通信機器のインフィネラ<INFN>が下落。1-3月期(第1四半期)の暫定決算を公表し、売上高は3.07億ドルを見込み、予想の3.37億ドルを下回る見通しを示した。また、第2四半期の1株損益は赤字を見込んでいる。

 南米で決済システムを手掛けるウルグアイのディーローカル<DLO>が決算を受けNY市場で大幅安。1株利益、経常収益とも予想を下回った。為替問題でアルゼンチンからの収益が減少したことが響いた。

 デル・テクノロジーズ<DELL>が上昇。アナリストが目標株価を従来の128ドルから152ドルに引き上げた。

*米消費者物価指数(CPI)(4月)21:30
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.4%(前月比)
結果 3.4%
予想 3.4% 前回 3.5%(前年比)
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.4%(食品・エネルギー除くコア・前月比)
結果 3.6%
予想 3.6% 前回 3.8%(食品・エネルギー除くコア・前年比)

ボーイング<BA> 177.90(-2.86 -1.58%)
ゲームストップ<GME> 33.26(-15.50 -31.78%)
AMC<AMC> 5.28(-1.57 -22.92%)
アーキュティス<ARQT> 9.46(+1.33 +16.36%)
インフィネラ<INFN> 5.57(-0.23 -3.97%)
デル<DELL> 145.62(+11.50 +8.57%)
ディーローカル<DLO> 10.36(-3.22 -23.68%)

アップル<AAPL> 189.94(+2.51 +1.34%)
マイクロソフト<MSFT> 421.00(+5.19 +1.25%)
アマゾン<AMZN> 184.96(-2.11 -1.13%)
アルファベットC<GOOG> 172.60(+0.67 +0.39%)
テスラ<TSLA> 174.95(-2.60 -1.46%)
メタ<META> 473.82(+1.97 +0.42%)
AMD<AMD> 156.88(+3.72 +2.43%)
エヌビディア<NVDA> 945.29(+31.73 +3.47%)
イーライリリー<LLY> 777.40(+14.72 +1.93%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美