10号ソロを放ったドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

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ブレーブスの放送局「健康である以上、MVPを取り上げるのは難しい男です」

ドジャース 5ー1 ブレーブス(日本時間6日・ロサンゼルス)

 ドジャース大谷翔平投手が5日(日本時間6日)、本拠地でのブレーブス戦で9&10号の1試合2発など、今季初の1試合4安打と大暴れ。大谷の止まらない打棒に、同一カード3連敗を喫した敵軍の放送局も「まあ、だから7億ドル(約1074億円)稼いでいるんでしょうがね」と“ヤケクソ”気味に伝えた。

 ブレーブス向け放送局「バリースポーツ・サウスウエスト」では実況をブランドン・ゴ―ディン氏、解説は2007、2008年にソフトバンクでプレーし85試合で22ホールドポイントを挙げたクリストファー・ニコースキー氏が担当した。

 大谷が初回の先制9号2ランを放つとゴーディン氏が「まあ、ドジャースの17番がどれだけいい選手かは、誰もが知るところです。彼はそれをこのシリーズ中に、また見せています。彼は怪我で今季は投げられないものの、DHとしてインパクトを残しています」と絶賛。ニコースキー氏も「まだこのシリーズ中に言っていないことで驚くのは、彼が打撃面でこれだけのことをしながら、同時に肘のリハビリをしている点です。先日はグラウンドでスローイングをしていました。腕のリハビリをしながら、最高レベルの戦いをしているんです」と続けた。

 試合が進み大谷は8回にダメ押しの10号ソロを放った。逆方向となるバックスクリーン左へ今季自己最長となる飛距離464フィート(約141.4メートル)の特大弾となると、ゴーディン氏は「風は向かい風でした。どちらかというとレフトからライト方向ではありましたが、一部センターから(本塁方向に)吹き込んでいました。この状況で彼は464フィート飛ばした、これはなかなかものです」と驚愕。そして「まあ、だから7億ドル稼いでいるんでしょうがね」とつぶやいた。

“大谷論”は次打者のフリーマンの打席になっても続いた。ゴーディン氏が「彼はいろいろ比較されますが、ベーブ・ルースと。ですが2000年になってこんな二刀流が生まれるとは。ショウへイ・オオタニは本当に大したものです」と語れば、ニコースキー氏も「彼はホンモノですよ。肘のリハビリがどうなるかですが、ここまでは投打ともに非常にハイレベルな内容です」と賛同。「健康である以上、MVPを取り上げるのは難しい男です」と3度目のMVP受賞の可能性にまで言及した。

 さらにニコースキー氏は「2018年にレンジャーズで仕事をしていた時、彼をスプリングトレーニングで見ました」として、「打つことに関してはスプリングトレーニング中はスイングが非常に悪くて、メジャーで打てるわけないと思いました。90マイル(約144.8キロ)の直球に振り遅れていた。特に左腕に対してのスイングがひどかった。打つ方ではやっていけないと思いましたが、それがまったくそうではなかった。ピッチャーだけでも十分でしたがね」と打者としての成長ぶりにも脱帽していた。(Full-Count編集部)