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映画には、監督を務めたクリストファー・ノーランの娘であるフローラ・ノーランが、わずかながらも印象的なシーンで出演している。2023年7月の米公開時、ノーランはキャスティングの意図を語っていた。

この記事には、『オッペンハイマー』のネタバレが含まれています。

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© Universal Pictures. All Rights Reserved. 『オッペンハイマー』ノーラン娘、「火傷の被害者」役に起用された経緯

フローラ・ノーランは、2001年にクリストファー・ノーラン監督とプロデューサーのエマ・トーマスの間に生まれたノーラン家の長女。ノーラン作品に出演したのは実は『オッペンハイマー』が初めてではなく、2014年の映画『インターステラー』でも端役で登場した。

『オッペンハイマー』でフローラが出演したのは劇中後半、原子爆弾が日本に投下された後にオッペンハイマーが聴衆の前でアメリカの勝利を祝うスピーチを行うシーン。オッペンハイマーは聴衆の拍手喝采に気丈に応じながらも、良心の呵責に苛まれる。その時、幻覚が現れ、目の前には顔から肉が剥ぎ取られた少女が登場する。この少女を演じた人物こそ、フローラだった。

エンドクレジットで、フローラは「burn victim(火傷の被害者)」とクレジットされた。同役のキャスティングの経緯について、英でノーランが明かしたところによれば、撮影開始後も演じる俳優が決まっていなかったところ、1週間だけ撮影現場の見学に訪れていたフローラに打診することになったそう。「私たちは、いくらか実験的で自然発生的なあのシークエンスで、小さな役を演じる人を求めていました。彼女にやってもらうことができて素晴らしかったです」。

「『血を吸うカメラ』のマイケル・パウエルみたいじゃないか、と思ってほしくありませんでした」とノーラン。これは1960年のサイコスリラー映画『血を吸うカメラ』で監督を務めたマイケル・パウエルが、当時9歳だった息子を連続殺人犯の少年時代役に起用したことを受けてのコメントだ。

ノーランは、実の娘を重要な役どころに起用したことについて、「あまり自分の意図を分析しないようにしています」と語りながらも、「もし究極に破壊的な力を創りだしたなら、それは自分自身の近くにいる大切な存在をも破壊してしまう、ということです」と説明。「私にとって、可能な限り強い言葉でこれを表現する方法だったのだと思います」と語った。

映画『オッペンハイマー』は公開中。

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