今まさに花粉症シーズンが到来。さまざまな症状にお悩み中の方も多いのではないでしょうか。花粉症対策に取り入れたい生活習慣や食生活について解説。せたがや内科・神経内科クリニック院長の久手堅司さんと国際中医薬膳師の瀬戸佳子さんに今すぐ実践できる花粉症ケアを教えてもらいました。花粉症にお悩みの方はぜひご覧ください。

習慣と食事で免疫力を高めて花粉症をケア

読者アンケートでも、半数以上の人が悩んでいた花粉症。

「外出時はマスクをし、家に入る前に上着についた花粉をはたき落とすなど、まずは花粉を寄せつけない工夫を。また、寒暖差の大きい日に症状が出やすいなど、自律神経が乱れると症状が悪化しやすくなるケースも。だるさや肌荒れと同様、自律神経を整えるケアも大切です」(久手堅さん)

東洋医学でも、花粉症予防は春のだるさや肌荒れのケアと重なる部分が多いそう。「なかでも花粉症の人が気をつけたいのは、生ものとアルコール。火をとおしていない生の食材は体を冷やし、免疫力がダウン。また飲んだ翌日に花粉症がひどくなることもあるので、お酒は控えめに」(瀬戸さん)

久手堅さんと瀬戸さんのアドバイスもぜひ参考にしてください。ここからは、花粉症対策におすすめの生活習慣や食生活、リンパマッサージを紹介します。

習慣ですっきり!花粉症ケア

まずは、生活習慣から紹介します。

●空気清浄機や加湿器を活用!室内を快適に

空気清浄機や加湿器も上手に活用し、室内の空気をクリーンに。

「乾燥している日は加湿器を使うと花粉が舞い上がらず下に落ち、吸い込みにくくなります」(久手堅さん)

●表面がツルッとした素材の服を選び、帰宅時に花粉も落とす

外出時はマスクで花粉予防。コートはツルッとした素材にして、帰宅時に花粉を落とします。

「ウールやニットは繊維の間に花粉が入り込み、落としにくいので避けて」(久手堅さん)

●洗濯物は部屋干し!花粉を室内に入れない

花粉症の人は洗濯物の外干しも厳禁。

「衣類に花粉がついて室内に呼び込んだり、肌についたりするので、この時季は必ず部屋干しする習慣を徹底しましょう」(久手堅さん)

●薬を服用するなら早めに。重症化させない心がけを

毎年花粉症の症状が出る人は、抗アレルギー薬を飲むのも効果的。

「ひどくなってからだと効果が出にくいので、症状が出始めたら早めに飲みましょう」(久手堅さん)

●薬を飲んだら、症状が落ち着いている間に養生を

花粉症がひどい人は、薬を使うのも一案。

「ただし、薬で花粉症が治るわけではありません。症状が落ち着いている間に生活や食事を見直し、免疫バランスを整えて」(瀬戸さん)

食事ですっきり!花粉症ケア

食生活では以下のようなことに気をつけましょう。

●生野菜や果物、お刺身など、“生もの”の食べすぎに注意

ものは胃腸を冷やし、免疫バランスが乱れて花粉症が悪化する原因に。

「野菜もスープや蒸し野菜など、加熱すればたっぷり食べられます」(瀬戸さん)

●解毒作用にすぐれたシソで花粉を排出

シソは解毒作用にすぐれた食材。

「花粉症の人にとくにおすすめの食材です。また、タイム、セージ、バジル、ミントなど、シソ科の西洋ハーブも似たような効果が」(瀬戸さん)

ゆでたモヤシに千切りのシソ、汁ごとのサバ缶をあえ、酢、しょうゆで味つけすれば「モヤシとシソのサバ缶あえ」に。モヤシも解毒作用があり、花粉排出効果抜群です。シソのふりかけもおすすめ。

●アルコールは控えて肝臓に負荷をかけすぎない

お酒を飲むとアルコールを分解するのに肝臓を使うため、花粉を肝臓で解毒できなくなってしまうそう。

「お酒好きの人も花粉症の時季だけは、飲む量や頻度を控えて」(瀬戸さん)