ウクライナの首都キーウで会見したロシア人義勇兵部隊の連合。右が「ロシア義勇軍団」のデニス・ニキーチン氏(2024年3月21日撮影)。(c)Anatolii STEPANOV / AFP

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【AFP=時事】ウクライナ側に付いて戦うロシア人義勇兵部隊の連合が21日、ロシアへの大胆な越境攻撃を継続すると宣言した。

 義勇兵部隊は、ロシア西部ベルゴロド(Belgorod)、クルスク(Kursk)両州を越境攻撃した後、ウクライナの首都キーウで記者会見を開催。

 重武装した戦闘員が戦車で国境を越え、ロシア軍の車両や兵士を攻撃したり、建物を破壊したりする動画を公開し、声明で「われわれの闘争は続いている」「間もなく他の都市にも進軍する」と述べた。

 連合に参加する「ロシア義勇軍団(Russian Volunteer Corps、RDK)」の指導者、デニス・ニキーチン(Denis Nikitin)氏は「敵の領土に本格的な軍事行動を仕掛け、第二戦線を切り開いたと言っても過言ではないだろう」と語った。

 ニキーチン氏は「ホワイトレックス(White Rex)」と呼ばれる民族主義者で、極右勢力やサッカーのフーリガンとのつながりを持つ。

 連合には、穏健保守主義を掲げる「自由ロシア軍団(Legion for Freedom of Russia)」も加わっている。自由ロシア軍団は、ロシア北極圏の刑務所で先月死亡した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の支持者を勧誘しようとしている。

 最近創設されたシベリア(Siberia)大隊も連合に参加している。同大隊は、シベリア連邦管区の少数民族や急進左派の活動家で構成されている。

 ニキーチン氏らは今回の攻撃により、ロシア軍が兵力を前線から国境防衛に回さざるを得なくなり、ロシア大統領選に合わせて計画されていた攻勢をくじくことができたと述べた。

 また、ロシアを変えるには政治や市民社会による抵抗では効果がなく、武装闘争しかないと語った。

 ただし、今回の攻撃で死亡した戦闘員の人数については明言を避けた。

【翻訳編集】AFPBB News

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