前田裕二が振り返る初めての炎上 鈴木おさむと語る「ギリギリを攻める重要性」
「おとなりさん」（文化放送）のゲストコーナー「10時のおとなりさん」の3月6日のゲストに、「SHOWROOM株式会社」代表取締役社長・前田裕二さんが登場！ 前田裕二さんが体験した投げ銭文化黎明期の炎上とは？
「今までの仕事でやらかしてしまった失敗」として、前田裕二さんが初めての炎上を振り返った。
鈴木おさむ「これは何があったんですか？」
前田裕二「2013年末にSHOWROOMを立ち上げて、バズらせたいと思って2014年2月にNMB48の渡辺美優紀さんに配信をやっていただけたんですけど、そもそもギフティングっていう仕組みが当時はあまりにも新しかったので、“卑しい”じゃないですけど“ギフトなんて変なものを紐づけやがって”みたいな」
鈴木「ギフトってお金で買って渡すサービスですよね。それだけで炎上したの？」
前田「炎上したんですよ。1万円とかのギフトが飛ぶので。今でこそ当たり前になってきてますけど、当時はギフトが飛び交っている画が叩かれる対象でした」
鈴木「あとホストクラブみたいな感じを嫌う人も多いから、“1万円のギフトで金つかわせやがって！”みたいな感じですよね」
前田「日本って嫌儲文化というか、お金のことを直接表現することを嫌う文化があるから、“上手くやっていかなきゃいけない”と思いました。あと当時は秋元康さんと知り合いじゃなくて、NMB48が所属する吉本興業とやり取りをしてて。秋元さんはNMB48の配信を知らなかったらしいんです。それが直接的な原因か分からないですけど、元々何回もやる予定が幻の1回で終わりました」
鈴木「そうなんだ！ “なにしてんだ！”ってのがあったのかな？」
前田「幻の炎上した1回で終わってしまったので、いろいろ反省しましたね」
鈴木「でもネットのものって僕もそうですけど、色々なことが炎上したり叩かれたりとかの繰り返しじゃない？ 逆にそれが無いと注目も浴びないし、ギリギリを攻めないと話題にもならないじゃないですか」
前田「おっしゃる通りです。おさむさんのコンテンツって、境界線の向こう側かこちら側かを攻めてると思うんですけど、摩擦係数を高めることを考えてやってるので、時には炎上することもあると思いますね」
鈴木「いやー、分かるわー」
前田「それは企画もそうだし機能もそうで、“面白いんじゃない？”と思って入れた機能をひっこめたこともあります。ネットのすごさはそこですよね！ 車の会社だったら、瞬間的に車の構造を変えたりできないですけど、我々は機能を無くしたりできるので。仮説思考が活きる仕事だな、と思いますね」
鈴木「そうだよね。ギリギリを攻めないと分かんないからね」
ここで前田裕二さんから鈴木おさむさんに質問。
前田「今日がもしおさむさんとの飲み会なら、“おさむさんが最近ハマってるコンテンツはなんですか？”って話を延々としたいです」
鈴木「僕は放送作家を辞めると決めてから“自分のコンテンツに一番ハマれる人でいよう”と思ってるので、自分が作ってるものです」
前田「えー！ 面白い！」
鈴木「例えば『離婚しない男』っていうドラマとか、こないだAbemaでやってた『BAD HOP 1000万1週間生活』とか、『仕事の辞め方』っていう本もそうですけど、今は自分が辞める前にキワのものを作ってるんです。こないだTOKYO FMの方のラジオで木村拓哉さんに公開オファーしたのも、向こう側からしたら“いい加減にしてくれ！”って思われると分かるんですけど、自分なりの生き方も含めて“ライフ イズ エンターテイメン”だと思っているので」
前田「それは意外な回答でした！ 最高ですね！」
鈴木「3月いっぱいで辞めるって覚悟決めて、残り1か月を切っているんですけど、自分が躊躇して投げられなかった球を投げられるようになるんだよね。今まで勇気が出なかった自分があるので、今の自分に興味がありますね」
前田「そっか、なるほどなー。辞めることを前提にすることで、さっきの摩擦係数じゃないですけど、今までよりも激しくいける自分がいるんですね」
鈴木「閉店セールって言った瞬間に“いいや、これ売っちゃおう”みたいな側面が出てくるんですけど、自分が辞めるって時点で大胆になれたり。自分が気を遣いすぎていた部分とかに気づけて、今までやらなかったことをやって、世の中とか周りの人がどんな反応をするのかも含めて面白いと思いますね」
前田「僕も出役としてやっていると、客観的に見たらバズるって分かっても主観側の自分がノーって言って止めに来るんですけど、今のおさむさんの状態だと止めに来なくなってきたってことですよね！ おもしろい！」
