「サインしたか覚えてなくても文書は効力を発揮するわけですよ」旧統一教会問題が再燃、政府が対応に苦慮
2月8日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、岸田政権の閣僚と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の接点問題に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「その書類が存在する限り、効力を発揮しますからね」
盛山正仁文部科学相と旧統一教会との新たな接点が明らかになり、政府が対応に苦慮している。岸田首相は盛山氏を続投させる構えだが、国会審議への影響を危ぶむ声も出ている。
盛山氏は立憲民主党の西村智奈美代表代行から「旧統一教会の関連団体の選挙応援を受けていたのか」と問いただされたのに対して「正直覚えていなかったが、写真を見て、うすうす思い出してきた」と曖昧な答弁を繰り返した。
寺島アナ「藤井さん、この『写真を見て、うすうす思い出してきた』という表現なんですが……」
藤井氏「いやぁ、ひどいですね。サインなんですから、そんなこと言わさせないためにサインさせてるわけですからね。サインしてしまったら、覚えてなかろうが覚えてようが関係ないですよ。そこの文書に書かれたことが効力を発揮するわけですよ。それがサインというものですから。それを旧統一教会さんと結んでいて、いまもそれが有効なわけですから、廃棄手続きを取らない限りね。うすうす覚えてるかどうかとか、ままごとで遊んでるんちゃうんすからね、これは」
寺島アナ「ほんとそうですよね。『うすうす』っていうのは“朧げに”っていう意味じゃないですか。まぁ苦しい言い訳ですよね。この先まだまだ更迭されずにというか辞任せずにいくと、盛山文科大臣はいろんな苦しい答弁をし続けるっていうことになりますね」
藤井氏「まぁ、そうなりますよね」
寺島アナ「なんてったって、藤井さんご指摘の通り、サインしてるっていうことであればね?もう動かぬ事実がここにあるわけだから」
藤井氏「そうなんですよ(笑)」
寺島アナ「ということは岸田総理がどうするかということになるわけですね」
首相は野党側の更迭要求に現時点では応じない考えを示しており、首相周辺は「旧統一教会との過去の接点が明らかになるたびに更迭すれば、教団に人事権を握られることになりかねない」と指摘する。
寺島アナ「旧統一教会との過去の接点が明らかになるたびに更迭すると、教団に人事権を握られることになりかねないということですか?」
藤井氏「そうですね。だってリークしたらクビにできるわけですからね。まぁ任命はすることはできないでしょうけれども」
寺島アナ「サインを持ってるのは教団側っていうことになりますかね?」
藤井氏「そうなりますよね。だからそれを集めてくればいいんだから。『こいつもこいつもそうやで』みたいに」
政府内では、盛山氏を更迭すれば閣僚辞任のハードルが下がり、同様の事態に発展しかねないとの懸念がある。
寺島アナ「一方で、野党は攻勢を強めるのは必至ですよね?」
藤井氏「そうですよね。ハードルが下がるかなんか知りませんけど、裏金問題のときはめちゃめちゃ下げとったやないですか。裏金は大変な問題だけど、これは大変じゃないのか?っていう話じゃないですか。
だからダブスタ(ダブルスタンダード)なんですよ、内閣がやってるのは。繰り返しますけど、文書はサインをした時だけに効力を発揮するのではなくて、その書類が存在する限りにおいて発揮しますからね。だから、いまでも関係があるということになりますから、それは」