1月24日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーにジャーナリストの若月澪子さんが登場。昨年12月に発売した著書『副業おじさん 傷だらけの俺たちに明日はあるか』について語った。

壇蜜「あまりにも(著書『副業おじさん 傷だらけの俺たちに明日はあるか』で紹介されている)副業のバリエーションが豊かで。パンの製造、YouTuber、原発で働く……。でも皆さん、とても『儲かっている』とは言えず、非常に副業が苦しい状況。“おじさん”の需要が冷え込んでいる状況とのことで、ショックでした」

大竹まこと「どこら辺までがおじさんなんだろうね。厳しい生活している仲間、俺にもいるけど」

若月澪子「自分がアラフィフなので40代ぐらいからおじさんとみなして、40、50、60代の方を取材しました」

若月さんは取材対象の“おじさん”がしてきたという副業の仕事を、自らも体験したという。その点も踏まえて、当事者たちの現状を伝えた。

若月「お給料がなかなか上がらない、物価高もあるということで、思い切ってそういう仕事をする方も……多数派ではないですけどたくさんいらっしゃる。取材を通してわかりました」

大竹「本業の収入が上がらない?」

若月「それもそうですし、ここ数年、副業ブームのような感じで、いろんな副業の仕方をメディアで紹介することもあると思うんです。でも実際に取材したらリーマンショックの直後ぐらいから、ダブルワークとして、家計を支えるために倉庫作業みたいなことを夜間、週末にしているお父さん、ご主人もいらっしゃるということでした」

大竹「そうなると『何時間働いて……』ということは関係ないですね」

壇蜜「働けるだけ働く、という感じですね。そのお金って、生活費というよりも子供のために?」

若月「そうですね。お子さんの大学進学のため、塾代を払うため、そういった目的で副業されているお父さんにはたくさん会いました」

大竹「自分のスキルを活かした仕事、みたいな仕事にはなかなか就けない?」

若月「そうした仕事をしてみたい、と皆さんおっしゃるんです。コンサル業、あるいは自分の経験をもとにブログ、YouTubeで稼いでみたいようなんですけど、そう簡単ではない。すぐお金にはなりにくいというか」

大竹「そうなってくるとおじさんたちの働く場所というのは、学生さんや主婦の方と競合してきますね?」

若月「そうなります。低賃金労働市場で、おじさんって意外と人気ないんですよ……」

大竹「人気ない!?」

若月「『会社では課長だ』みたいなものを背負っているから、扱いづらいんですよ。私が体験した倉庫作業なんかでも、外国籍の女性が働いているような職場におじさんが交じる。その女性が『ここ、こうして、こうやるのよ』と指導する、みたいな光景があります」

大竹「自分の仕事があったりサラリーマンしていたりすると、立場的にやり方がわからなくなるのかもしれませんね」

若月「自分のいた世界をずっと背負ってきてしまうと、いざそういう仕事(副業)に出るとギャップに苦しむ、という人もいらっしゃいます」