『相棒』究極のイエスマンがムカつく上司に反抗!スカッとした名シーン

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2000年のシリーズ誕生以来、濃密で骨太なミステリーの数々を世に送り出し、“国民的ドラマ”の地位を確立した『相棒』。

再会2年目の“伝説のコンビ”杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)が新たな挑戦に乗り出す『season22』は、2023年10月より放送中だ。

そんな『相棒』シリーズは、動画配信プラットフォーム「TELASA(テラサ)」「テレ朝動画」にて、過去全シーズンとスペシャルドラマに加え、劇場版、スピンオフも配信中。

テレ朝POSTでは新シーズンのスタートを記念し、『相棒』の個性豊かな登場人物たちにスポットを当て、オススメのエピソードとともに彼らの魅力を紹介していく。

今回は、特命係を目の敵にしている中園照生参事官(小野了)を取り上げる。

◆上司に逆らえない典型的な“イエスマン”

内村刑事部長(片桐竜次)の腰巾着的な存在であり、内村とセットで登場することの多い中園参事官。

常に内村の言葉を肯定し、横暴な振る舞いにも嫌な顔を見せずに従う。上司に逆らえない典型的な“イエスマン”として描かれている。

何かと事件に首を突っ込む特命係を叱責しては、捜査から排除しようとするのがお約束で、内村とともに絶妙に“嫌な上司”のコンビネーションを見せている。

◆事件の早期解決のため一肌脱ぐ

そんな中園が上司である内村に反抗心を見せたエピソードが、『season15』第11話「アンタッチャブル」(2017年1月11日放送)だ。

会社員の男性が刺殺される事件が発生し、特命係の2人は事件に関わらないよう厳命される。

事件の有力な目撃者が警視庁ナンバー2・衣笠藤治副総監(大杉漣)の家族で、中学生の少女という理由からだ。

保身第一の内村は、副総監の機嫌を損ねて自分に火の粉が及ぶことがないよう、「目撃者には絶対に近づかせるな」と中園に釘をさす。

©テレビ朝日・東映

しかし、中園はひょんなことから事件の被害者が娘の誕生日に殺されたことを知り、同じく娘をもつ父親という立場から犯人に同情する。

そして事件の早期解決と上司の命令との板挟みに苦しんだ末、特命係の前でうっかり目撃者の情報を漏らしてしまう。

「まさかわざと漏らしたんじゃないだろうな」と内村から疑われ、「滅相もありません」と否定する中園。

しかし、内村のいないところで「あんたの出世より犯人逮捕のほうが優先だ!」とカッコよく宣言。真剣な表情で「いっそ失脚してくれれば…。部長の椅子には俺が座る!」と誓うのだった。

©テレビ朝日・東映

上司の命令は絶対。そんな環境で何かと理不尽な目に遭ってきたのが中園参事官というキャラクターだ。

部長の機嫌をとるため、「つまらないものですが…」とおみやげを贈ろうとするも、「本当につまらないものだな!」と怒られる始末。家では娘から「ウザい」と言われ、妻にも邪険に扱われてしまう。

なんともかわいそうな中園だが、本作では犯人逮捕のため上司に反抗し、特命係に協力するという意外な一面を見せている。

イエスマンの本音が現れたシーンは、世のサラリーマンも思わず共感してしまうのでは?