最新写真集で新たな魅力を振りまく津田健次郎さん 撮影/大山雅夫

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声優・俳優などマルチに活躍中の津田健次郎さんが9年ぶりとなる写真集「ささやき」(講談社刊)を刊行、10月14日には東京・代官山蔦屋書店で「スペシャルトークショー」と「写真集お渡し会」が開催され、たくさんのファンが訪れて盛況のうちに幕を閉じた。
イベントに先駆けて行われた発売記者会見の様子と、イベント終了後のスペシャルインタビューをお送りしよう。

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会見で津田さんは、たくさんの取材陣を前にしてちょっと照れた様子を見せながら「久しぶりに写真集を出すことになりまして。こうして皆さんに集まっていただけて感無量でございます。本当に嬉しいです」と笑顔で一言。
出来映えを聞かれ「100点です!」と即答する津田さん。オファーを受けた時はビックリしたが「出すのであれば、是非良いものを作っていきたい」と、ロケ場所や衣装などスタッフと密な打ち合わせを重ねて制作に取り組んだという。

写真集のコンセプトについては「ユルくて力の抜けたものが良いんじゃないかなって。見ていただく皆さんと距離感の近い、一緒に時間を共有しているようなものになれば」とコメント。「作品を作る」という感覚ではなく、出来るだけ被写体として「津田健次郎でいる」ことを意識したそうだ。
またタイトルを『ささやき』にした理由は「声優として活動しているということで ”声” 、あとはささやきが聞こえるぐらいの距離感、体温、空気、匂いみたいなものが写真集にのっかっていってくれれば」という想いを込めていると語った。

ロケ現場は神奈川県・葉山、そして津田さんからのリクエストで文化の香り漂う古都・京都をチョイス。観光地としての京都の風景はあえて外す、という選択をしたことでいつもと違う京都を堪能出来たそうで、撮影時に堪能した名物・あぶり餅の美味しさを思わず猛烈アピールしてしまう一幕も。

質疑応答では取材陣から「ファンに向けて ”ささやき” でコメントを」とムチャ振りされた津田さん、「写真集、どうだった?」とささやくも「言葉のチョイス、間違いましたかね?」と苦笑い。仕切り直しで「一緒に空気、共有しよう?」とささやくと、取材陣から大きな拍手が。「ホント変な汗かきますね、これ」と、照れながらもやり遂げて満足げな津田さんの表情が印象的だった。

【スペシャルインタビュー】
──本日はイベント、お疲れ様でした。たくさんのファンの皆さんと触れ合ってみていかがでしたか。

津田 皆さんに直にお会いするのはメチャクチャ久しぶりだったので、すごく嬉しかったです。「前回の写真集から9年間待ちました」と言ってくださる方もいっぱいいらっしゃって(笑)。本当にありがたいなって思いました。

──もう一つのロケ場所・葉山での撮影はいかがでしたか?

津田 今まで訪れたことがなかった場所だったので、今回こういう機会をいただけたのはすごく嬉しかったですね。東京に近いんですけれど、空気の流れと時間の流れがゆったりしている素敵な場所だなっていう印象があります。
ここでは海を背景に、コート姿で撮影したんですよ。実は全然冬ではなくて割と暑い季節での撮影だったんですが(笑)、冬の英国や欧州チックな雰囲気を感じさせる空気感がある、すごく素敵な写真を撮っていただきました。

──撮影を担当された吉田崇さんとのやり取りはいかがでしたか。

津田 ホントにスムーズな撮影でした。吉田さんとは「はじめまして」だったんですけれど、最初からお互い気負いのない感じで、とてもやりやすかったです。角度や立ち位置の指示みたいなものは勿論ありましたが、基本的に僕はマイペースでいましたし、撮影については基本お任せでした(笑)。
出来上がった写真を見てみたら、僕だけでなくその場所の空気感まで上手に切り取っていただいた感じがして、本当に大満足です。

──収録された写真のチョイスや構成は、どのように決めていかれましたか。

津田 僕がリクエストをどんどんし始めちゃうと、エッジが効きすぎた尖ったものにしたくなっちゃうと思ったので、ページの構成や写真の選別はスタッフの皆さんに委ねた感じです(笑)。結果的に素晴らしい一冊に仕上げていただきましたので、お任せしたのは正解でした。

──改めて、写真集を見てどんな印象を抱かれましたか。

津田 撮影期間は実質4日間だったんですけれど、その短い時間で全て撮ったとは思えないほどバリエーション豊かで、読み切るまでにすごく時間がかかる一冊になったんじゃないでしょうか。買っていただいた皆さんには、途中で一旦コーヒーでも飲んで落ち着いてもらう必要があるかもしれません(笑)。
あと9年前の写真集と比べて、柔らかさをすごく感じてもらえる内容になったと思います。フラットな津田健次郎像がより色濃く出ていて、自分としても「よかった、よかった」と(笑)。

──12月6日には『ささやき』の豪華版が発売されるそうですが、どんな内容になるのか教えていただけますか。

津田 通常版とは違う様々な付録がついているのがポイントですね。まず『つだ文庫 写真集「ささやき」 文庫版』は、写真集の未収録カットやインタビューが掲載された全48ページの小冊子で、表紙には僕が撮影した写真が使用されています。
文庫本サイズなのでぜひカバンに入れて持ち歩いていただいて、僕を見たいと思った時に気軽に楽しんでいただきたいです。

あと2024年度版の卓上カレンダーですが、実はこれ、津田健次郎初のカレンダーになるんですよ。こういう機会じゃないと作らなかったかもしれない貴重なアイテムだったりしますし、こちらも使用写真は写真集未収録のものなので、ぜひ来年を通して楽しんでいただけると嬉しいですね。

──『津田健次郎と旅する「スペシャルオーディオコメンタリー」』というのは、どんな内容なのでしょうか。

津田 今回の写真集で訪れた撮影場所についての思い出や裏話を、「ささやき」というタイトルそのままにボソボソとマイペースに語らせていただきました。僕からの提案で、バイノーラルマイクを使って収録しましたので、皆さんの耳元で本当に僕がささやいているような感覚を味わってもらえるはずです。
こちらはQRコードを読み取って聴いていただくシステムになっていますので、美術館の音声ガイト的な感じで聴きながら、一緒に写真集を眺めて楽しんでもらえたらと思います。

──本当に豪華な内容なんですね!

津田 写真集本体もハードカバー仕様で、カバーもスペシャルバージョンという、文字どおりの豪華仕様になっているので、通常版とは違うプレミアム感を楽しんでいただけますよ。

──最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

津田 皆さま、9年間もお待たせして本当にすみませんでした。ただ、年齢を重ね実績を重ねてきたからこそ、この内容を作れたと思っていますし、ジャンルの垣根を越えたお仕事をさせてもらっている今このタイミングで新たに写真集を出せるというのは、本当に不思議な感覚があります。

ファンの皆さんがいてくれたおかげで、津田健次郎個人としての一つの大きな区切り、人生のポイントになる写真集が出来ました。買っていただいて後悔のない、僕にとっても特別な一冊になったと思っていますので、ぜひ皆さんお手に取って楽しんでいただけたなら嬉しいです。

津田健次郎(つだ けんじろう)
6月11日生まれ。アンドステア所属。主な出演作は『テニスの王子様』(乾貞治)、『呪術廻戦』(七海建人)、『ONE PIECE FILM RED』(ゴードン)、『チェンソーマン』(岸辺)ほか。