フランス人の夫と結婚し、パリに在住するフリーアナウンサーの中村江里子さん。日々自分らしいファッションを楽しんでいる中村さんに、大人だからこその楽しみを教えてもらいました。

中村江里子さんが大切にしているお皿やグラス

フランスのものも日本のものもミックスするのがわが家のスタイル。そもそも子どもたちがそうであるように、ふたつの国や文化のよいところ、よいもの、好きなものをミックスして生かすことで、自然とわが家のテーブル周りのスタイルが形づくられています。

【写真】中村さんが子どもたちからもらった器

手にしているのはパリに暮らし始めた頃、サンシュルピス教会そばの「カトリーヌ・メミ」で求めたもの。お対のような白の鉢は、かつての「プランタン銀座」で購入。

●「好きで食卓で使えるもの」というのが基本

テーブルアートといっても、私はなにか特別なものをコレクションしてはいません。食器棚には母をはじめ大切な人たちから贈られた日本の食器もあれば、フランスのアンティークショップで求めたもの、子どもたちからのプレゼントもある。時代もテイストも異なる食器、しかもそれぞれにヒストリーのある食器を組み合わせてお客さまをもてなします。

フランスの友人たちも、ヨーロピアンテイストのテーブルセッティングの中に、お母さまから譲り受けたという東洋の食器を取り合わせていたりします。例外は次女のゴッドマザー。彼女はスズランの季節なら、お皿、グラス、クロスまでそのテーマで完璧に統一した素晴らしいセッティングでもてなしてくれたりしますが、それは本当に特別だと思います。

『セゾン・ド・エリコ』を以前から読んでくださっている方ならおわかりかと思いますが、子どもたちがまだ小さかった頃、わが家では普段使いの食器として、10枚でいくら、みたいな「イケア」の食器が活躍していました。手頃な価格でも、もちろん好きなものを選んで大切に使っていましたが、子どもが成長するにしたがって、これからはもう少し繊細なものが増えていくかもしれません。とはいえ、「好きで食卓で使えるもの」という基本はずっと変わらないと思います。

●3 人きょうだい皆に母からのプレゼント

日本の焼き物の産地で、母が気に入って、自分用と私たち子ども用に買い求めたもの。薬味、塩、こしょう、マスタードを入れたり、ショコラを入れてお茶に添えたりもします。

●場が華やかになる日本の美しい漆器

アナウンサーになることを勧めてくれた両親の友人からの結婚祝い。生ハムなどを盛り付けてお出しすると、ゲストからお褒めの言葉が。

●かわいらしい酒器を自由な発想で

お猪口もついているので、日本酒好きな友人が来たら、本来の用途で使います。けれども、ソースなどを入れて食卓で生かすことのほうが多いかも…。

●アールデコスタイルのグラスをアクセントに

パリ16区のセレクトショップで購入したアンティークグラス。2パターン12客ずつあるので、テーブルセッティングではお水用のグラスとして交互に並べて使っています。

●私たち夫婦の誕生日祝い。子どもたちが選びました

3人の子どもたちから私たち夫婦ふたりへの今年の誕生日プレゼントは、以前『セゾン・ド・エリコVol.9』でご紹介したスイカの器と同じ「BORDALLO PINHEIRO」のセット。

彼らは私たちの好みをよく知っています。

好評発売中のパーソナルマガジン『セゾン・ド・エリコ Vol.18』(扶桑社刊)では、中村江里子さんのすてきなデイリー・スタイルをたっぷりご紹介しています。

『セゾン・ド・エリコ』のECサイト「中村江里子セレクション Avenue du KIKI」では、中村さんの愛用品やお気に入りのアイテムを提案しているので、ぜひこちらもチェックしてみてください。