「つながらないのが今の阪神打線」DeNA戦3連敗で露呈した阪神の貧打線に球界OBが見解!佐藤輝の登録抹消は「怖さが無くなる」と指摘も

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長打が打てる佐藤輝が抜けたことで阪神打線の怖さが減ったと佐藤氏は言う(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 交流戦明け、最初の3連戦となるDeNA戦において、阪神は3連敗という厳しい結果に終わった。この3試合、いずれも序盤にリードを奪われ、追いつけないまま敗れるという展開が続き、特に打線の迫力不足が浮き彫りになる内容となった。

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 3戦目の25日の試合ではスタメンを全て日本人選手で組むなど、打線の組み換えを試み、今カードで唯一複数得点を挙げるも、チャンスであと一本が出ず3-5での敗戦を喫した。

 また、この日のゲーム開始前には不振が続いていた佐藤輝明の登録抹消が発表されたことで、今後に向けた打線の大幅な入れ替えなども予想される。交流戦から5連敗、首位の座もDeNAに明け渡すなど、踏ん張りどころを迎えている阪神の打撃陣について、早期の立て直しを望む球界OBからの声や、期待の若手選手へのアドバイスなども伝えられている。

 現役時、阪急、オリックスで通算165勝を記録し、引退後は阪神でも投手コーチを務めた佐藤義則氏がYouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』の中で、佐藤の二軍落ちや現在の阪神打線について自身の見解を語った。

 6月26日配信となった動画において佐藤氏は「これくらい打てないのであればベンチに置くよりも、ファームで試合に出た方が良いということで落としたんだと思う」と佐藤輝の抹消について、首脳陣の意図には賛同しつつも「ホームランを打つバッターがいなくなると打線に怖さが無くなる」と指摘。

 続けて「相手ピッチャーの四球も少なくなり、球数を投げさせる要素が減ってしまう」とデメリットに目を向けた。その上で「10日もあれば調整は可能。早く戻ってきて5番に定着できるように」と期待の言葉を並べた。

 また、DeNA3連戦すべてでスタメン起用されたルーキーの森下翔太のバッティングにも言及。25日のゲームの7回の打席、二死満塁のチャンスで見逃し三振に倒れたシーンに佐藤氏は「なんで振らないの?追い込まれてヤマを張ってはダメ」「追い込まれたらストライクゾーンのボールは何でも振るという準備をしておかなければ」と狙い球を絞る意識に苦言を呈している。

 また「岡田(彰布)監督もドラフト1位という期待感もあって起用している。目を瞑りながら使うことは良いと思う。あとは本人がどんなバッティングをしていくか」と成長を促すコメントを続けた。

 佐藤氏は、打撃陣全体についても「つながらないのが今の阪神打線」と評しながら、「みんなで頑張っていかないと打開できない」として、今後への見通しを述べている。開幕以降、もっとも大きな転換期とも言える状況を迎えた阪神が現在の苦境から抜け出していくためには、ベテラン、中堅、若手と選手それぞれの奮起、さらに首脳陣の様々な決断も必要になってくることも間違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]