(C)瀬尾公治・講談社/「女神のカフェテラス」製作委員会・MBS

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『涼風』『君のいる町』『風夏』を手掛けた瀬尾公治原作のシーサイドラブコメ『女神のカフェテラス』がテレビアニメ化、4月より放送中。
古びた喫茶店「Familia」を彩る5人の美少女の中から、今回は主人公である隼と喧嘩を繰り返すオシャレ番長・幕澤桜花をフィーチャー。桜花役を演じる青木瑠璃子さんに、キャラクターや作品の魅力について語ってもらった。

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――まずは、原作を読んでの感想からお聞かせください。

青木 ラブコメディにはあまり詳しくないのですが、お色気もありつつ「こんなにやりたい放題やっているのか」というコメディ要素が強く印象に残りました。キャラクターもただ可愛いだけじゃなく、読み進める中で過去の出来事が明らかになっていくので、思い入れが一層強くなって面白かったです。

――では、オーディションはどのように臨まれましたか。

青木 私は桜花役と紅葉役でオーディションを受けました。どのキャラクターが近いのか、というのを自分で判断するのは難しいのですが、演じていて一番楽しかったのは桜花でした。自分が演じてきたキャリア的にやってこなかった役柄・作品の形だったので、今回演じさせていただけるのが嬉しいです。

――桜花の第一印象、また彼女の魅力はどんなところだと感じましたか。

青木 見た目は可愛らしいのですが強めに隼に当たるなど、結構棘のある子だなという印象でしたので、アフレコの際はどういうことを考えてその言葉を発しているのかを考えて臨みました。
魅力は、やっぱり攻撃的な部分ですかね?(笑) それは愛情の裏返しというか、小学生的な恋愛の仕方なのかなと感じました。

――演じる上で意識したこと、また何か具体的なディレクションなどがありましたらお聞かせください。

青木 最初は桜花のセリフの字面が強いので「お芝居もそれに合わせたらキツいかも」と無意識に感じたのか、少しマイルドに演じていたようでして、音響監督さんから「隼のことを追い出そうとする筆頭なのが桜花と流星なので、もうちょっと攻撃的にしましょう」という指摘をいただいたんですね。

攻撃は攻撃なんですけれど、「隼くんは男性というよりお父さんのように嫌われていて、『一緒にパンツと靴下を洗わないでよ!』みたいな感じです」と説明されて、それがすごく腑に落ちました(笑)。以後は、どこかちょっぴり愛がある怒り方を臨機応変に楽しく演じさせていただきました。

――演じていて印象的だった場面などはありますか。

青木 序盤で隼にパンツを見られて階段を落ちるというシーンがあるのですが、最初家事をやらなくてはいけないことに怒って、続いてパンツを見られて恥ずかしくなって、さらに階段から落ちてビックリして、その後隼にキレるという忙しさでした(笑)。
ひとつひとつの感情を追っていくだけでなく、最後は階段落ちの痛みやダメージ感も載せないといけなくて、感情の波がとにかく激しすぎて大変でした。

――アフレコ時の印象的なエピソードをお聞かせください。

青木 秋水が隼のパソコンを壊してしまって、凄く怒った隼が秋水を追いかけるシーンがあるのですが、隼を演じる水中さんがめちゃくちゃキレるんです(笑)。テストの際は本当にお互いやりたい放題で、収録が終わった後は他のキャスト陣も笑っていましたし、スタッフからは「やり過ぎです」と言われるくらい楽しく演じられていたんだなと思いました。

隼とは一番アグレッシブにやりあうので、毎回アフレコが楽しみでしたね。皆が抱く「頭が良くてちょっと嫌な奴」のイメージを水中さんが見事に演じてくださっているので、こちらも素直に「何よ!」って言えましたし(笑)。 

(C)瀬尾公治・講談社/「女神のカフェテラス」製作委員会・MBS

――隼にはどんな印象を抱かれていますか。

青木 家族として女の子たちと接してくれる一方で、「衣装目当てで来る客も増えそう」みたいなシビアな経営者目線も出してくるところに「え?」となりましたが(笑)、一種の反抗期でお婆ちゃんと対立して、そのまま会えなくなってしまったことを残念に思っている部分も理解できるので、憎みきれないキャラですね。
他にも東大に入ったのに1年休学してみたり、株で儲けてしまっても「こんな店いらない」とならないところから、彼ならではの人間味の面白さを感じました。

――桜花から見習いたい部分や共感できる部分はありますか?

青木 隼くんに対してはすごく当たりが強い一方、女の子同士とはすごく仲が良く真面目に接するタイプでなんですよね。私も、みんなと一緒に御飯を食べるみたいなコミュニケーションがちゃんと取れるところを見習いたいです。

――5人の中で気が合いそうなキャラクターといえば、誰になりますか?

青木 それぞれ良いところがあって、絞るのは難しいのですが、友だちになりたいのは紅葉かな? 精神的に一番大人ですし、美味しいコーヒーも入れてくれそうだし、ゆったり過ごしたい時はお互い喋らずともそこまで空気が悪くならないような気がします。
逆に元気がない時やすごく喋りたい時は、秋水と一緒にいたいかも。

――青木さんご自身が、カフェの時間を楽しむことはありますか。

青木 空き時間があったりすると、美味しいコーヒーやデザートを楽しみたくて行くことが多いです。色々な場所でお仕事をすることもあって、事前に少しリサーチをして、お散歩気分でお店に向かう過程も楽しんでいます。

――もしカフェを経営するなら、どんなコンセプトのお店をやってみたいですか?

青木 照明や衣装を暗めにして、ビンテージ感があるソファーがおいてあるような、居心地の良さを追求した古風な感じのカフェが良いですね。

――「Familia」の制服のデザインの印象はいかがですか。また、自分で着てみたいと思いますか。

青木 私の好みでいうと、ロングスカートでモノトーンのクラシックスタイルの方が好きなのですが、Familiaの制服はベースが水色なので清楚感もありつつも、黒が入ることでキュッと締まっていて、色のバランスがとても好きです。
あとこの制服は自分で着るより、着ている人を見ていたいですね。実際、制服が可愛い喫茶店に行くのが好きなので(笑)。

――5人のヒロインたちの関係性に関しては、どのように捉えていらっしゃいますか。

青木 この5人はおばあちゃんがいた時から一緒に住んでいたので家族のような関係になっていて、互いに他の子達との間合いを理解した上で一緒にいるんだな、と感じました。
そんなヒロインたちの中で、桜花は母性のあるところを見せたり、ふざけている秋水に対してすごく包容力のある優しい叱り方をする場面もあるので、精神年齢は一番上なのかもしれないですね。

――では最後に、アニメを楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いいたします。

青木 原作もすごく魅力的な絵で可愛く面白く描かれていますが、映像になるとそこに動きや私達の演じている声も加わりますので、また別の魅力を感じてもらえると思います。
私自身、現場では楽しく演じさせていただきましたので、その空気感も感じ取っていただきつつ、お色気シーンは勿論のこと(笑)、桜花たちが楽しく過ごしている様を楽しく観ていただけたら良いなと思っています。

青木瑠璃子(あおき るりこ)
3月24日生まれ。アトミックモンキー所属。主な出演作は『アイドルマスターシンデレラガールズ』(多田李衣菜)、『ウマ娘 プリティーダービー』(エアグルーヴ)、『古見さんは、コミュ症です。』(尾根峰ねね)、『マブラヴ オルタネイティヴ』(香月夕呼)、『惑星のさみだれ』(キル=ゾンネ)、『便利屋斎藤さん、異世界に行く』(フランリル)ほか。

(C)瀬尾公治・講談社/「女神のカフェテラス」製作委員会・MBS