首位を独走する阪神 岡田彰布監督が舞台裏で発揮していた「超ファインプレー」とは

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選手のやる気を引き出す配慮も光る岡田監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 セ・リーグ首位の阪神は13日のオリックス戦(甲子園)に新星、村上頌樹投手が先発。球界屈指の好投手、オリックス・山本由伸との同学年投手戦の行方が注目される。

 今季初先発となった4月12日の巨人戦(東京ドーム)で7回完全投球と鮮烈デビューを果たした村上。ここまで5勝2敗、防御率1・83はリーグ4位と健闘している。

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 対して山本は今春のWBCにも出場し、世界一奪還にも貢献。シーズンの成績は村上と同じく5勝2敗、防御率1・82と数字上はほぼ同じ成績を残している。

 チームにとっても地獄の9連戦を4勝4敗1分けで終え、ようやく本拠地に戻ってきたとあって、村上の快投で再び勢いをつけたいところ。

 また開幕から好調に飛ばしてきたチームでは指揮官のたくみなチームへの「アシスト」も話題を呼んでいる。

 阪神OBの掛布雅之氏が11日に放送された、お笑いコンビ「とんねるず」石橋貴明のTBSラジオ「Paravi presents 石橋貴明のGATE7」(日曜前7・00)に出演。番組内で今季の阪神の強さの秘密について明かした。

 現在も首位を独走しているチーム状況に関して「あまり何もしていません。相手が勝手に動いてくれる」と掛布氏に岡田監督は話しているという。2005年のリーグ優勝を始め、先を見据えた用兵、采配には定評がある。開幕前に多くの評論家が阪神優勝を掲げたように、元々地力があったチームには「岡田監督」が最大の補強とする声も多い。

 一方、今季の快進撃には岡田監督がシーズン前から掲げていた方針の一つである、打順固定も大きいとした。1番・近本光司、2番・中野拓夢と好調な1、2番がチャンスメイクし、中軸が返すという形が定着。掛布氏も「打線を固定できたのは大きい」と認める。

 一方、チーム打撃成績を見るとリーグ3位の打率(・244)、リーグ5位の本塁打(30)とそこまでの成績を残せていない。そんな中で、ここまで勝ち星を積み重ねている要因の一つには、「四球の多さ」もあげられる。

 チームの四球数214はリーグ1位。リーグワーストの中日とはちょうど100差をつけている。

 この背景には開幕前に岡田監督が球団に交渉し、四球の査定ポイントを上げるよう要請したという。「チーム全体でボールの見極めをよくしようとしている。これは素晴らしいでしょう」(掛布氏)。好球必打につながったことで得点力アップにつながったとし、岡田監督の陰の「采配」を絶賛してみせた。

 様々なタクトを駆使してチームを前へ動かしていく岡田監督。今後の戦いも注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]