早稲田大学で講演する野党・民衆党主席(党首)の柯文哲(かぶんてつ)氏(右奥)。質疑応答では中国出身の学生から両岸(台湾と中国)政策に関する質問が相次いだ。

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(東京中央社)野党・民衆党主席(党首)の柯文哲(かぶんてつ)前台北市長は5日、東京・新宿の早稲田大学で講演した。柯氏が来年1月に行われる総統選の党公認候補に選ばれていることに関連し、質疑応答では中国出身の学生から両岸(台湾と中国)政策に関する質問が相次いだ。

柯氏は4日から8日までの日程で日本を訪れている。この日の講演会は「台湾における民主主義の発展と新たな段階への挑戦」と題して行われ、80人近い学生が出席した。

馬英九(ばえいきゅう)前総統と中国の習近平国家主席が2015年にシンガポールで行った会談について大学院で研究する予定だという上海出身の留学生は質疑応答で、柯氏が総統に当選した際には馬氏と同様、両岸の指導者会談を行うことを検討するかと質問。医師出身の柯氏は「外科医として、われわれが強調するのは現実的であることだ」とし、習氏と会談するかどうかについて、「大切なのは何を話すか、何をするか、目的は何かということであり、会うのが目的ではない」と強調した。

別の中国出身の学生からは、柯氏の現段階の両岸政策に「両岸は一つの家族」の考え方は含まれるのかや、中華民国総統選に出馬する者として、中華民国に大陸地区は含まれると考えているのかとの質問が飛んだ。

柯氏は「一つの家族であることは、一つの仇敵であるよりも良く、断交するよりも交流する方が、けんかするよりも対話をする方がいい」との立場を示し、「最も重要なのは、台湾と大陸は基本的に使用する文字も人種も同じで、同じ歴史と言語、宗教文化を持っているということだ。今日は政治制度と生活様式が異なるだけであり、交流しない理由はない」と述べた。中華民国に大陸が含まれるのかとの問いに対しては「なぜ中華民国に大陸が含まれているか聞くのか」と逆質問。学生から「私は含まれていると思うから」と回答されると、「中国に確かに戻れるのか」と冗談交じりに返した。

(楊明珠/編集:名切千絵)