大阪第3の民間空港「八尾空港」って? 伊丹・関空より好アクセス?でも空港内はフツーじゃない!
大阪府には伊丹空港・関西空港のほかに、もうひとつ民間空港が存在します。それが「八尾空港」。どのような場所なのでしょうか。実際に行ってみたところ、伊丹・関西とは全く異なるものでした。
滑走路2本、歴史も古い!
大阪府には「伊丹空港(大阪国際空港)」と「関西空港(関西国際空港)」という2大民間空港があることが広く知られています。ただ府内には、このほかにもうひとつ、知られざる民間空港が存在します。それが八尾市にある「八尾空港」です。どのようなところなのでしょうか。
八尾空港の航空写真(画像:国土地理院)。
八尾空港は大阪市中心部から南東へ、直線距離にして15km離れたところに位置します。大阪メトロ谷町線の終着である八尾南駅で降り、そこから徒歩で向かうこともでき、市内中心部からのアクセスも良好です。
八尾空港の滑走路は1490mと1200mの2本。空港の歴史も古く、1938年に設置された「阪神飛行学校」がルーツで、陸軍専用飛行場を経て戦後、阪神飛行場と改称されました。一時は米軍の管理下におかれましたが、日本政府に返還された後、「八尾飛行場」に改称。1961年空港整備法の施行により第2種空港の指定を受け、現在に至っています。
ただこの八尾空港、わたしたちが旅客機を乗る場としては、全く馴染みがありません。民間機こそ発着しているものの、それらは定期旅客便ではなく、航空写真の撮影や遊覧飛行、操縦訓練といった目的のフライトで、使用されている飛行機も小型のプロペラ機ばかり。ビジネスジェットが発着する様子も見られましたが、ここではごく少数派です。
そうした用途ゆえ、八尾空港の敷地内は「普通の空港」とは明らかに異なります。
八尾空港に行ってみたらやっぱり違う!
まず八尾空港の敷地内には、同空港をさまざまな目的で使う航空会社の施設が空港道路沿いに立ち並んでいます。通常、伊丹空港や関西空港では一般客向けの「ターミナルビル」から飛行機に乗りますが、八尾空港にはこれがないのです。
空港道路沿いの建物といえば、一般的に格納庫や会社のビルのような出で立ちをしたものが多いですが、八尾空港近くにはアメリカン調の音楽が流れるカフェ兼グッズショップなども。民家もすぐそばに立ち並んでいるので、道路標識に「空港道路」と書かれている点を除いては、まるで「町の工業地帯」のような様相です。
八尾空港(乗りものニュース編集部撮影)。
八尾空港内で行き交う人の多くは、航空関係者系の制服を着用しており、いわゆる「乗客」らしい人の姿はあまり見かけません。滑走路を見ると数分に一度のペースで、比較的頻繁に飛行機が発着しているようですが、着陸し駐機場に入る飛行機は少数派。着陸した直後に同じ滑走路から再度離陸する「タッチアンドゴー」を実施し飛び立つ飛行機がほとんどでした。
知られざる「大阪第3の空港」である八尾空港。その歴史は長いながらも、伊丹や関西とは大きく異なる使われ方をしていました。