全線開通すれば、JR土讃線の約10駅分の区間に相当します。

概略ルートが検討されて4年目


2021年に波川まで開通した高知西バイパス(画像:国土交通省)。

 国土交通省 四国地方整備局は2023年度の道路予算や調査計画を発表。その中で、構想中の高規格道路「高知松山自動車道」のうち「いの町〜越知町」について、「計画段階評価を進めるための、概略ルートや構造の検討を行う」としています。

 これは開通済みの高知西バイパスをさらに松山方面へ延伸するもの。日高村の国道33号は生活移動と中長距離の移動の車が混在し、朝夕に渋滞となるほか、代替道路が無い状況です。このバイパスとして、最終的に高知〜松山の広域的な緊急輸送道路としての機能も期待されています。

 越知町内でも、ことし6月に仁淀川のクネクネ区間をショートカットする「越知道路」が開通予定です。

「いの〜越知」工区は、2020年度から「概略ルートや構造の検討を行う」として毎年リストアップされており、今年でもう4年目。計画段階評価のプロセスとして利用者アンケートも2回実施され、次に開かれる四国地方小委員会で概略ルートが決定される、という場面まで来ています。

 概略ルートが決まれば、都市計画決定と環境アセスメントの手続きが行われ、事業化を果たせばいよいよ工事に向けて動きだすこととなります。

 狭い国道33号は平成初期から朝倉地区など順次バイパス化されていき、2021年に高知西バイパスが伊野中心街を越えて波川まで到達。交通流の半分がバイパスへ移行し、ひとたび渋滞にはまれば時間が読めなかった伊野中心街の通過も、「だいたい6分で通れる」と定時性が確保されました。同様の状況がつづく日高村が、次なるバイパス化の対象となります。