交差点の手前などで、本標識の上に設置された「白丸に青ストライプ」の道路標識を見かけることがあります。実は神奈川県では、「分かりづらい」として数を減らしているそうです。

“強い”効力を持っている

 街なかには様々な道路標識がありますが、しばしば「白丸に青ストライプ」の標識も見かけることでしょう。「駐車禁止」や「最高速度」などの上に設置され、たいていはサイズが小さめです。


矢印が、白丸に青ストライプ道路標識(2023年4月、大藤碩哉撮影)。

 この標識の意味するところは「終わり」(区域ここまで)。「エンド標識」とも呼ばれ、補助標識の「←」と同じ意味です。よく見かける場面としては交差点の手前などで、その地点で規制区域が終わることを示しています。ちなみに対向車線には補助標識として「→」や「ここから」が設置されているはずです。

 ところで、神奈川県ではこのエンド標識が数を減らしています。理由を神奈川県警の交通規制課に尋ねたところ、「時代が変化する中において、道路利用者が理解しづらくなっているから」と回答がありました。

 ではエンド標識に代わり、どのような標識が設置されているかというと、先述の補助標識です。ひらがな表記で「ここまで」と表記され、確かに記号ではないため見れば理解できます。前出の交通規制課の担当者も、ひらがな表記に置き換えていることを事実だとしたうえで、その理由を「分かりやすくするため」と話しました。

 ただ、現状でエンド標識と「ここまで」は混在しています。交通規制課の担当者は「劣化した標識の更新など、優先度の高い箇所から更新している」と話します。

 数字や矢印などとは違い、しっかり意味を覚えなくては理解できない類のエンド標識ですが、下に設置された本標識の規制を一括で終わりにできる、“地味ながら強いやつ”ともいえます。