完成するには公道を通る必要性がある。

組み立てのために船体の一部を造船所へ

 ブラジル海軍は現地時間2023年4月19日、建造中の潜水艦「アンゴスチュラ」の最終組み立てに向け、建造を担当しているヌクレップ社の施設から、各セクションをリオデジャネイロのイタグアイ海軍施設に輸送すると発表しました。


トンネルを移動する「アンゴスチュラ」(画像:ブラジル海軍)。

 海軍によると輸送は3段階になるそうで、まず、4月19日に推進エンジンのほか、垂直方向および水平方向の舵システムなどを搭載した後部のセクションを移送しました。2番目のセクションは4月末、最終セクションの輸送は5月末を予定しているとのことです。

「アンゴスチュラ」は、フランスのDCNS社とスペインのナバンティア社が共同で開発したスコルペヌ型潜水艦の最新艦で、チリ、インド、マレーシアなども運用しています。ブラジル海軍では4隻目のスコルペヌ型となります。

 なお、この輸送は2022年9月に就役した同型1番艦「リアチュエロ」を建造する際、2017年にも実施。潜水艦の一部が高速道路や国道を通過しました。輸送は都市交通への損害を最小限に抑えるべく、様々な機関と連携して行うそうです。