横浜流星、奥平大兼＆作間龍斗ら共演陣を魅了！カッコよさに「これはヤバいな…」
俳優の横浜流星が22日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画『ヴィレッジ』の公開記念舞台あいさつに出席。共演した黒木華、奥平大兼、作間龍斗らから存在感や演技について絶賛されるひと幕があった。この日はほかにも中村獅童、藤井道人監督も登壇した。
映画『ヴィレッジ』は『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』などを手掛けた藤井監督と映画制作会社スターサンズがタッグを組んだサスペンス・エンターテインメント。父親が村で起こした事件の汚名を背負い、村人たちから冷たい目を向けられながらゴミ処理施設で働いている青年・優（横浜）が、幼なじみの美咲（黒木）が東京から戻ったことをきっかけに、負のスパイラルから抜け出していこうとする姿を描く。
閉鎖的な村がかもし出す圧迫感や、観る者を捉えて放さない重厚な演技、腹にズシリとくる骨太な内容が詰まった本作。その迫力を一身に浴びた客席からは、映画終了後に自然と大きな拍手が。そんな状況の中で、ステージに立った横浜は「昨日、無事に公開初日を迎えて皆さまにお届けできて、うれしく思います」とあいさつ。藤井監督も「ちょうど1年前の昨日にクランクインした『ヴィレッジ』をこうやって観ていただくことができて、うれしく思います」と続けた。
横浜が演じる片山優は、抑圧された状況を受け入れるしかなく、心を閉ざしてきた男。そんな横浜の芝居について「横浜さん、すごかったですよね」と司会者が同意を求めると、会場からは万雷の拍手が起こる。役づくりについて「最初は感情を放出するすべが分からない人間なので。（感情を）内に、内にしずめることが大変で。でも感情のコップに水がたまって、あふれてしまうような不安定さのあんばいが難しかったというのがあります。でも（黒木が演じる）美咲と出会い、変わろうとする姿を見て、皆さんがどう感じるのか気になります」と明かした横浜。
それを聞いた黒木も「最初にお会いした時は（役柄的に）内にこもっている状態なので、声をかけづらかった。でも（役柄的に）やっとうちとけられてからは、にこやかにというか。きちんとくだらない話もできるようになったので。その変化の行き来が難しかったでしょうし、それはすごいなと思いましたね」と感服した様子を見せる。
一方、横浜とは初共演となった奥平も「それこそ黒木さんがおっしゃったとおり、最初は（自分が演じる）龍太という役を通してというのもありますけど、どこかつかめない感覚がありました」と切り出す。「横浜さんは事務所の先輩で、ごみを埋めるシーンなどではお話させていただく機会があって。あそこは足場が悪くて、ぬかるんでたりするところもあったんですけど、バランスを崩しそうになると、さりげなく『大丈夫？』と声をかけてくれて。それが本当にカッコよくて。これはヤバいなと思いましたね」と述懐。
さらに作間も「最初に横浜さんに会ったのが、（やさぐれている優が）ひげを生やしているシーン。よくテレビなんかで見ていたキラキラした横浜さんをイメージしていたので、ビックリした」と感じたというが、「でもその表情で気が引き締まったというか。この作品はこういう感じなんだなというのがよくわかったので、（作間が演じる）恵一と重なって。それは追いかけていく背中としては大きなものだなと思いましたね」としみじみ語った。
そんなキャスト陣のやりとりを見ていた藤井監督は「（横浜）流星とは毎年一本くらい、いろんな形で出会っていましたけど、今回は最初の決め事として（役に）没入して、まわりが見えなくなるのはやめようぜと。（奥平）大兼とか、作間くんみたいな若い子もいるんで、もっと広い視野でやろうと言ったんです」とコメント。さらに「だから大人になった流星が見られたなと思いますね」と誇らしげに語った。（取材・文：壬生智裕）
映画『ヴィレッジ』は全国公開中
