2023年4月7日に、サムスン電子が2023年第1四半期(1月〜3月)の収益見通しを発表しました。発表によると2023年第1四半期の営業利益は6000億ウォン(約600億円)で、前年同期と比べて営業利益が約96%下落していることが明らかになっています。

Samsung Electronics Announces Earnings Guidance for First Quarter 2023 - Samsung Global Newsroom

https://news.samsung.com/global/samsung-electronics-announces-earnings-guidance-for-first-quarter-2023



サムスン電子の発表によると、2023年第1四半期の売上高は63兆ウォン(約6兆3000億円)で、営業利益は6000億ウォンとのこと。

比較のために2022年第1四半期(前年同期)と2022年第4四半期(前四半期)の売上高および営業利益を並べた表が以下。2023年第1四半期の営業利益は、過去最高の営業利益を記録した前年同期と比べて約96%も下落していることが分かります。

 2023年第1四半期2022年第1四半期2022年第4四半期売上高63兆ウォン(約6兆3000億円)77兆7800億ウォン(約7兆8000億円)70兆4600億ウォン(約7兆1000億円)営業利益6000億ウォン(約600億円)14兆1200億ウォン(約1兆4200億円)4兆3100億ウォン(4300億円)

サムスン電子による営業利益の発表前後には同社の株価が一時下落していましたが、その後株価は上昇し記事作成時点では2022年6月から約10カ月ぶりに6万5000ウォン(約6500円)を上回っています。



2023年第1四半期中には、サムスン電子が主力事業の1つとしているDRAMの価格が2四半期連続で減少していることが報じられていました。しかし、サムスン電子は従来と同等規模の設備投資を継続することを表明しており、DRAM市場において強気の姿勢を示しています。

DRAM価格が2四半期連続で記録的な下落、チップメーカー各社は生産削減を発表するもSamsungは投資を継続予定 - GIGAZINE



また、サムスン電子が市場シェアの3割以上を占めているNANDメモリの売上高も減少していることが報じられています。

NANDメモリの売上高が前年同期比で45%も減少、人気SSDの販売価格も急落していることが明らかに - GIGAZINE



なお、サムスン電子の営業利益下落の原因は明らかになっていませんが、2023年4月後半に発表予定の第1四半期決算報告で各部門の売上高や利益が明らかになりそうです。