アメリカ・カリフォルニア州の州間高速道路で、事故対応のために停車中だった消防車にテスラのモデルSが突っ込む事故が発生しました。これによりテスラ車の運転手が死亡し、同乗者も重傷を負ったほか、消防車に乗っていた消防士4人も軽症を負ったとのことです。

Tesla driver killed after plowing into firetruck on freeway | AP News

https://apnews.com/article/technology-business-injuries-fires-59d22dced75ec1ce6929c9dfb094524c

現地時間の2023年2月18日の早朝4時、カリフォルニア州コントラコスタ郡のウォールナットクリークを走る州間高速道路680号線で、停車中の消防車にテスラ・モデルSが衝突する事故が発生しました。消防車はこの前に発生した事故対応に当たる人々を保護するため、ライトをつけた状態で北向きに走る車線に対して斜めに停車していたとのこと。

この事故により、モデルSの運転手は現場で死亡が確認され、同乗者も重傷を負ったほか、消防車に乗っていた4人の消防士も軽症を負いました。なお、重傷を負った同乗者を救助する際に扉が開かなかったため、モデルSを切り開く必要があったそうです。



事故現場を別のアングルから撮影した以下の写真を見ると、特に運転席があるモデルSの左側面がひどく損傷していることが確認できます。高速道路の清掃には数時間ほどかかり、消防車はレッカー車でけん引されたと報じられています。



カリフォルニア州ハイウェイ・パトロールのアダム・レーン氏は、モデルSの運転手が酔っていたり不注意だったりしたのか、それともモデルSの運転支援機能や完全自動運転(Full Self-Driving:FSD)がオンになっていたのかはまだ明らかでないと述べています。

テスラは2023年2月、FSDのベータ版に危険性が見つかったとしてリコールを宣言しており、モデルSもリコール対象に含まれています。

約36万台のテスラ車の完全自動運転ベータ版に危険性が見つかったためリコールが発表される - GIGAZINE



アメリカ運輸省の国家道路交通安全局(NHTSA)は、オートパイロット機能がオンになったテスラ車が停車中の緊急車両に衝突する事故が少なくとも14件発生したとして、オートパイロットが緊急車両を検出する方法について調査しています。