１月２８日に８８歳で亡くなった大田原市の竹工芸家で人間国宝の勝城蒼鳳さんを追悼するため、２日から大田原市役所で作品の展示が始まりました。

　勝城さんは１９３４年、当時の高林村、現在の那須塩原市で生まれ、７２年に日本伝統工芸会正会員になるなど、竹工芸家として活躍しました。２００５年に重要無形文化財保持者「人間国宝」に認定され、同じ年に大田原市の名誉市民にもなりました。また、１９９６年から大田原市で行われている全国竹芸展の審査員を第１回から務めていて、大田原市文化課によりますと、２０２２年９月の２５回目の審査会でも元気な姿を見せていたということです。

　会場には市が収蔵する５点の勝城さんの作品の中から篠平伸摺漆花籠「初風」と他の作品や制作風景の写真、略年譜などが並んでいます。「初風」はその年の最初に吹く風をイメージし、那須のシノダケを編み込んで作った大作です。

　また、２０２２年１２月１５日に勝城さんが竹工芸はいくらやってもやりつくすことはないという意味の色紙も飾られています。この展示は２月１４日までの予定です。