海外におけるイチゴの販路拡大に取り組んでいる栃木県は、台湾へ１６年ぶりに県産のイチゴの輸出を再開します。３０日には宇都宮市内から試験的に輸出するイチゴが出荷されました。

　台湾へのイチゴの輸出は２００７年に行われていましたが、２０１１年の「東京電力福島第一原子力発電所」の事故で、台湾が食品の輸入を禁止していたことなどもあり途絶えていました。２０２２年２月に台湾が輸入規制を緩和したことから県は販路拡大に取り組むため３０日、１６年ぶりに輸出を再開しました。

　台湾は輸入農産物の残留農薬に対する規制の基準が厳しいことから、県は２０２２年７月からいちご農家に基準値を下回る農薬の使用や土づくりなど技術指導を行ってきました。

　３０日は、宇都宮市上籠谷の農産物の集荷や出荷を手掛けるアグリファンに、さくら市と栃木市の２軒の生産農家から輸出用のスカイベリー３２０パック、およそ８２キロが運び込まれました。県の職員が検品した後、次々に車に積み込まれ成田空港へ向けて出荷されました。イチゴは成田空港で検疫を受けた後、２月１日に台湾へ輸出され、現地のバイヤーなどが試食した評価をもとに価格や量などを決めて今後の本格的な輸出の再開につなげる予定です。