災害が発生したときに、被災者や被災地で活動するボランティア団体などの移動に使う自動車を無料で貸し出す協定を栃木県が２３日、宮城県の法人と結びました。

　県が協定を締結したのは、宮城県石巻市に本部を置く一般社団法人日本カーシェアリング協会です。吉澤武彦代表理事らが県庁を訪れ、協定書を交わしました。

　協定は災害が発生したときに県の要請を受けた協会が、県内の被災者らに自動車を可能な範囲で無償で貸し出し、生活再建の支援を行うというものです。県は被災した市や町と連携して貸し出しを行う場所の確保に努めるほか、協会と連携してこの事業を市町や県民に広く周知します。

　日本カーシェアリング協会は、東日本大震災の後に発足し全国から寄贈された車を活用して、石巻市内の被災者支援を行いました。その後も全国の災害被災地で、車の貸し出し支援を行っていて県内では２０１９年の台風１９号で被災した栃木市で支援活動をしています。同協会が県内の自治体と協定を締結するのは、栃木市に次いで２件目で都道府県としては宮城、福島などに続き６県目になります。