福田富一知事（栃木県）は１９日、臨時会見を開き、新型コロナウイルス感染拡大の第８波により医療の危機的状況が続いていることから、医療提供体制の維持に向けて「医療危機警報」を発出しました。

　福田知事は感染者数は減少傾向にあるものの、病床使用率は感染者の増加に遅れてひっ迫する傾向にあることから、「医療危機警報」を発出しました。警報は２０２１年２月以来で、今回で３回目になります。

　警報発出にあたり、福田知事は県民に基本的な感染対策の徹底に加え、救急外来と救急車の適正な利用などを呼びかけています。事業者に対してはテレワークや時差出勤など、人との接触機会を減らす取り組みを引き続き求めます。さらに、入院を受け入れる医療機関に対して入院と転院の受け入れに加え、救急搬送の受け入れを求める通知を１９日付で出しました。

　会見では、検査キットを使った自主検査で陽性が確認された場合のフォローアップセンターへの登録対象者の拡充も発表しました。これまでは対象を１５歳から６４歳までで重症化リスクの低い無症状や軽症の人としていましたが、１５歳未満や基礎疾患がある人でも症状が安定している人は医療機関を受診せずに陽性者の登録ができるようになります。対象者の拡充は２０日から行われます。