横浜DeNAベイスターズの“守護神”として、ファンから絶大な人気を誇る山粼康晃さん。

来季から6年の大型契約でDeNAの残留を決め、事実上の“生涯横浜”を宣言。球界を揺るがす大ニュースとなった。

今回は、これからの活躍に期待が高まる山粼さんのインタビューをお届けします!



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山粼さんと言えば、球界を代表するクローザー(終盤に登板して試合を締めくくる投手)。今季はハマの守護神に返り咲き、8月には史上最年少で通算200セーブを達成した。

活躍の裏にある食生活は謎めいているが、撮影では意外な一面が垣間見えた。

「鴨の血抜きが違うんでしょうか?」

「トリュフはワンちゃんが見つけてくれるんですよね。昔は豚と聞きました」

料理への好奇心が旺盛なのだ。最近のご褒美メシは、三浦大輔監督に連れていってもらった『アピシウス』

日本屈指のグランメゾンへスーツで訪れ、ざっくばらんに野球の話を交わしたとか。

普段は焼き鳥など気楽な店が多く、チームメイトでは2022年シーズンまで一緒にプレーしていた嶺井博希選手との食事も日常だった。

「嶺井とは野球の話をちょっとしながら美味しいごはんを食べて、また明日頑張ろうと英気を養うことが多かったです。食事の席だと自然と話しづらいことも話せます。

嶺井はキャッチャーなので、“あの時なんで真っすぐ投げたの?”と聞かれたりも。

グラウンドを離れてからもそういう話をするから、僕たちはやっぱり“野球バカ”なのかなと思います(笑)」


美味しいごはんを食べて、英気を養う。また明日頑張ろうって思える瞬間ですよね。


山粼さんいわく、「野球以外の時間を大事にすることも自分のメンテナンス」。だから食もストレスフリーで楽しむが、唯一、シーズン中はお酒を一切飲まない。

「意外と身体が敏感で、お酒を飲むと関節の緩みを感じるんです。波を作りたくないので一滴も飲まないですね」と、本来お酒は好きだが徹底している様子。

撮影での緊張とは真逆に、「試合は僕の日常なので緊張はなく平常心です」と言い、ピンチの方が燃える性分でもあるのだとか。

「僕はリリーバー(先発以外の投手)なので、ノーアウト満塁の絶体絶命での登板があり得ますが、そういうピンチほど血がたぎる。この状況は任せろ!という気持ちでグラウンドに立ちます。

見せ場で心が躍り、投げていても凄い楽しいです」




芽が出ない時期も経験し、「くすぶっている人に勇気を与えるプレーをしたい」とも話す山粼さん。

そんな選手にとって、野球で一番気持ちいい瞬間を尋ねてみた。

「勝ってみんなとハイタッチする瞬間ですね。麻痺するようなたまらない感覚に陥ります。あの瞬間に、監督もスタッフさんもファンの皆さんも、支えてくれる家族も、みんなが報われる。

これをやるために9回のマウンドに立っていると言っても過言ではありません」

最後に、目指す選手像を聞いた。

「球界トップのエンターテイナーでありたい。プロ野球選手としてユニフォームを着ている以上、楽しんでもらうのが仕事。

それこそ野球にスランプはあってもファンサービスにスランプはない。打たれた次の日でもサインを書くし、うまくいかない時に声をかけられても明るくいる。

街で子供たちに“ヤスアキ!”と親しみをもって名前で呼んでいただける自分は、本当に幸せ者。ファンの皆さんの声に応えるためにも頑張ります」

そう話して店を出る際、元球児だった料理長にサイン入りのボールとグローブを手渡し帰っていった山粼さん。

情に深い抑えのエースは、マウンドを降りても輝くヒーローだった。


■プロフィール
山粼康晃 1992年生まれ、東京都出身。帝京高校、亜細亜大学を経て、2014年に横浜DeNAベイスターズへ入団。1年目から歴代新人最多の37セーブをマークし新人王を獲得。2021年東京オリンピックでは野球日本代表として金メダルを獲得。2022年11月に横浜DeNAベイスターズ契約更改を行い、同球団最長に並ぶ6年契約を結んだ

■衣装
タートルネックニット 42,900円〈サイドスロープ/ヘムトPR TEL:03-6721-0882〉、シューズ 53,900円〈ロトゥセ/リエート TEL:03-5413-5333〉、時計 1,006,500円〈IWC TEL:0120-05-1868〉、その他スタイリスト私物

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東京カレンダー最新号では、山粼さんのインタビュー全文をお読みいただけます。
東カレに語ってくれた、撮影時のおちゃめなエピソードや、高校時代の思い出とは?

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「料理に合うお酒を大原さんの言葉を聞きながら飲み、本当に幸せな時間。熱意溢れる姿勢と言葉に共感しました」と山粼さん