影山優佳

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 熱戦が続くFIFA ワールドカップで、1人のアイドルが日本サッカー界をざわつかせている。日向坂46の影山優佳だ。「あなたのハートにゲーゲンプレス(※)」というキャッチフレーズでテレビに出演し、自身のSNSでは日本のみならず各国チームの戦いを総評する投稿を続けている。そのあふれるサッカー愛に「ガチすぎる」、「アイドルの域を超えている」とSNS上でも評判なのだ。
(※)独ドルトムントの黄金期を築き、現在、英リヴァプールの指揮を執るユルゲン・クロップが考案したカウンター戦術のこと。

【写真】シュートのポーズを決める影山優佳

 日本が2-1と劇的な逆転勝利を収めた対スペイン戦では、早朝4時からのキックオフにもかかわらずABEMA中継に出演するなど、早朝深夜を問わない出ずっぱりにツイッター上で「#影山寝ろ」がトレンド入りしたこともあった。

影山優佳

 日本代表のオーストラリア遠征について行くほどのサッカー大好き一家に育った彼女は、小学生時代に地元のチームで紅一点としてプレーした経験を持ち、低学年では主に右サイドハーフを、高学年ではボランチを務めた。趣味はホワイトボードを活用したフォーメーション及び戦術の分析で、中2のときにはサッカー4級審判員の資格を取得している。現在は公式ブログで「影山優佳のWE LOVE Jリーグ」という応援企画を不定期で連載し、Jリーグ全57クラブの戦術や注目選手などを考察、その魅力を掘り下げている。ほかにも、ヨーロッパリーグのマイナーチーム所属DFのプレースタイルもスラスラ語れるなど、国内・海外リーグどちらにも詳しい。

 日向坂ファンを除けば、今回のW杯で彼女のサッカー愛を知った人が多いはずだ。そこで影山の魅力を紹介していきたい。

サッカー好きアイドルとは一味違う

 ファンやメンバーから“かげちゃん”や“カゲ”という愛称で呼ばれる影山は、東京都生まれの現在21歳。16年の15歳の誕生日に、日向坂46の前身となるけやき坂46(ひらがなけやき)のオーディションに合格した。ちなみにこの前年5月に開催された第2回AKB48グループ ドラフト会議の最終候補者でもあったが、このときは惜しくも指名漏れとなっている。

 18年6月には、大学進学準備のため一時活動を休止し、20年5月に活動を再開。約2年ぶりの休止の間にグループ名が変わったため、日向坂46名義の作品では20年9月発売の1stアルバム「ひなたざか」、シングルでは21年5月発売の5th「君しか勝たん」が初参加作となっている。

 21年からはグループを離れての個人活動が徐々に目立つようになった。同年8月に公開された映画「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜ファイナル」に主要キャストの1人・伊井野ミコ役に大抜擢ほか、サッカー関連の仕事が増えていく。同年5月には高校女子サッカーの世界を描いたアニメ「さよなら私のクラマー」(東京MXなどで放送)に起用され、アニメ声優初挑戦。同年9月27日にはゲーム「FIFA 22」の日本アンバサダーに就任したほか、12月6日のJリーグアウォーズではステージMCに選ばれている。

 サッカー関係者の間では、20年7月に放送されたテレビ東京系のサッカー番組「FOOT×BRAIN」への出演がきっかけで注目されるようになった。以前からサッカー専門誌のインタビューに登場したりしていたが、番組では戦術や選手の特性に加え、Jリーグ振興策に至るまで、多角的にトークを展開し、番組史上最年少ゲストとは思えない博識を披露したのだ。共演した元日本代表の北澤豪氏は「影山優佳さんは今までのサッカー好きアイドルと一味違う。先日仕事でご一緒させていただきましたが、あらゆる角度からの視点知識がある。恐るべし アイドル」とその知識量を大絶賛している。番組にも大きなインパクトを残したようで、のちに“SPECIAL ANALYST”の肩書きで不定期出演することになった。

 このほかのサッカー関係者による“影山評”も多い。「1ボラ(ンチ)2ボラ(ンチ)言い出したらもうカゲ、アイドルじゃなくなるよ」(内田篤人)、「あんまり戦術の話はしないで下さい。僕の席がなくなる」(都並敏史)、「ぜひとも日本サッカー協会に入っていただきたい」(日本サッカー協会技術委員長)など。今回のW杯関連番組に出演した際にはメインキャスターの川平慈英から“フットボールジャーナリスト”と紹介された。

実はクイズもすごい

 実は彼女の博識はサッカーに留まらない。筑波大学附属高等学校在学中はクイズ研究会に所属しており、クイズプレイヤーとしてかなりの実力の持ち主なのだ。先輩には「東大王」(TBS系)の元メンバーである岡本沙紀がいる。当然、関係者が見逃すはずはなく、「東大王」のほかにテレビ朝日系の「Qさま!!」、「ミラクル9」といったクイズ番組にも出演している。特に「東大王」初出演時には、唯一正解を出すなど活躍した。のちに番組MCの南海キャンディーズ・山里亮太がラジオで語ったところによれば、この収録合間に影山のマネージャーの周りにスタッフが集まり、今後のスケジュールの相談をしていたという。「クイズ界のスーパースターが生まれる瞬間を見たなぁ」と山里が漏らしている。サッカー番組のみならず、クイズ番組でも“影山優佳争奪戦”が行われているのだ。

 このほか、新型コロナウイルスのステイホーム期間中には、歯科助手や薬学検定1級など6つの資格を取得したほか、コロナ感染で休養中には環境カオリスタ検定や全国道の駅検定など5つの資格を取得している。またグループ休業中の18年には“日本倫理・哲学グランプリ”で銅賞を受賞し、手話もこなせる。グループきっての才媛なのである。

 SNS上には「Jリーグのチェアマンになって欲しい」という声まである。彼女のすごさを知れば、ありえない話ではないかも……?

上杉純也

デイリー新潮編集部