老朽化が進む宇都宮市にある栃木県立の美術館と図書館を集約して拠点施設にする移転先として、県が県体育館の跡地を検討していることを福田富一知事が2日、正式に表明しました。

県立美術館と県立図書館は、いずれも開館から50年以上が経ち老朽化が進んでいることに加え、施設のバリアフリー化や収蔵能力の拡大、デジタル化に対応するため、県は再整備を検討しています。福田知事は、栃木県で今年10月に開催された国民体育大会の後に、これらの整備に関する方向性を打ち出すと去年6月の県議会で答えていました。

現段階の移転先になっているのは去年12月に全館で閉鎖した宇都宮市戸祭1丁目の県体育館の跡地で、約3.4ヘクタールとまとまった県の土地があり、県内各地からの交通のアクセスがいい場所です。体育館の解体工事は、来年度から始まります。県はここに県立美術館と図書館に加え、県庁南館の中にある文書館を集約して「文化と知」の創造拠点を整備する方針です。

来年度から整備構想の策定を始め、これと合わせて有識者や県民などによる検討委員会を設置して、どのような施設にするべきかを話し合っていくということです。また県は老朽化している宇都宮中央警察署の移転先も検討しています。