今回も、東京五輪代表の谷晃生と大迫敬介が、森保監督のもとで招集を受けていた。谷は最終予選のほぼすべてでメンバー入りし、9月の欧州遠征にも参加していた。

 しかし、発表された26人に彼らの名前はなかった。川島永嗣、権田修一、シュミット・ダニエルと、いずれも30歳以上の選手が選出された。

 選考に影響を及ぼしたのは、9月の欧州遠征だっただろう。権田の負傷で出場機会を得たシュミット・ダニエルが、途中出場のアメリカ戦、先発したエクアドル戦で好パフォーマンスを見せた。エクアドル戦ではPKを阻止し、チームを敗戦から救った。W杯なら勝点1を呼び込んだことになる。

 最終予選で正GKをつとめた権田か。評価を高めたシュミットか。森保監督はギリギリまで見極めたいのではないだろうか。その影響で、谷(あるいは大迫)が弾かれてしまったと考える。

 川島ではなく谷を選ぶ、という選択肢もあった。ここは監督の考えかただろう。川島はチームの空気を作り出すひとりだ。今回のチームはW杯初出場の選手が多く、大迫と原口に加えて川島もいなくなると、経験値という意味では心もとなくなる。それもまた、川島が選ばれた理由かもしれない。

 森保監督がどんな26人を選んでも、賛否両論があるだろう。それはもう避けがたいことだ。とにかく、結果を残してもらいたい。