AndroidスマホでPASMOがより使いやすく

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 9月に話題になったクレジット/プリペイドカード関連のトピックスを紹介する。一部、10月発表の話題も取り上げる。

●ポイント付与ルール変更に注意



 「ジャックスカード」などを発行するジャックスは、対象の電子マネーチャージ利用時のポイント付与を2022年11月30日利用分で終了すると予告している。対象のクレジットカードは全て、対象の電子マネーはKyash/WebMoney/TOYOTA Walletの3サービスで、WebMoneyにはKDDIのスマートフォン(スマホ)決済サービス「au PAY」の残高チャージを含む。

 7月1日から、楽天カードもKyashとau PAYへの残高チャージに対する楽天ポイント付与を終了している。もともとKyashや楽天Edy、Suicaなどの電子マネーへのチャージはポイント付与の対象外としているクレジットカードは多い。クレジットカードごとにチャージにあたって詳細を確認しておこう。

 NTTドコモは9月21日に、お金のデザインとの協業で取り扱っている、ロボアドバイザーによる資産運用サービス「THEO+(テオプラス) docomo」において、積立額の最大1.0%のdポイントを進呈するクレジットカード積立機能「dカード積立」の提供を開始した。

 dカード積立を申し込むと、dカード決済による自動積立が可能となり、毎月の積立方法の選択肢が増える。ただ、ポイント還元率や使い勝手は、他のクレジットカードとオンライン証券の組み合わせに劣るため、THEO+ docomoの既存利用者向けの新サービスといえるだろう。

 地味に大きなトピックスは、Googleが提供するAndroidスマホ向けウォレット(支払い)サービス「Google Pay」で、9月28日から「PASMO」が利用可能になったこと。今回のGoogle Pay対応により、モバイルPASMOアプリをインストールすることなく、Googleアカウントに登録してあるクレジットカードからPASMOのSF・電子マネーに入金(チャージ)できるようになるため、利便性が向上する。

 現在、交通系ICのスマホ向けのモバイルサービスはSuicaとPASMOのみのため、あくまで関東エリア限定となるが、切符は券売機、定期券は窓口で買うという常識はそろそろアップデートしよう。なお、地方の鉄道・バスでは、交通系ICの代わりに、Visaをはじめとする各ブランドのタッチ決済(非接触IC)対応クレジット/プリペイドカードで支払う実証実験が行われている。

 10月に入り、三井住友カードは、CCCグループとSMBCグループの業務・資本提携により、三井住友カードとCCCMKホールディングのポイント事業を統合し、SMBCグループの共通ポイント「Vポイント」と、ポイントカードの提示でたまる共通ポイント「Tポイント」を統合した、より利便性を高めた新たなポイントブランドを創出すべく協議していくと発表した。Vポイントの知名度の低さと、加盟店の減少などの影響を受けたTポイントのたまりにくさを同時に解消する、提携の高いシナジー効果が期待できる組み合わせだ。今後登場予定の新ポイントサービスに期待したい。(BCN・嵯峨野 芙美)