4年に1度の2月29日がうるう日だということは有名ですが、実は1秒を調整するうるう秒も存在します。天体の動きと人間社会の時間をすりあわせる必要性から導入されたうるう秒ですが、インターネットや正確に時間を調整する技術の発達により意義が薄れつつあり、システムの不具合の原因になることもあるとして、大手IT企業が廃止に向けた取り組みを始めました。

It’s time to leave the leap second in the past - Engineering at Meta

https://engineering.fb.com/2022/07/25/production-engineering/its-time-to-leave-the-leap-second-in-the-past/

Meta engineers join tech industry efforts in calling for no more leap seconds - SiliconANGLE

https://siliconangle.com/2022/07/25/meta-engineers-join-tech-industry-efforts-calling-no-leap-seconds/

うるう日は、地球が太陽の周りを公転するのにかかる時間がぴったり365日ではないため1日追加して調整するためのものですが、実は1日も正確には24時間ではないため、協定世界時(UTC)では時間を調整するために1秒を追加したり削除したりする「うるう秒」が用いられています。1972年に導入されてから記事作成時点までに、うるう秒は27回追加されており、直近では2016年12月31日23時59分59秒の次に「23時59分60秒」が追加されました(日本標準時では2017年1月1日8時59分60秒)。

by Brian Stubley

しかし、うるう秒が導入されたのはインターネットなどの技術が普及する前のことであり、インターネットサービス業界ではうるう秒が原因の問題がしばしば発生してきました。

2012年6月にうるう秒が追加された際には、英語圏最大級のソーシャルニュースサイト・Redditや、Firefoxを開発しているMozillaのサービスに影響が出たほか、オーストラリアのカンタス航空の予約システムに障害が発生してフライトが2時間も遅れました。その後も、2015年にTwitter・Instagram・Pinterest・Netflix・Amazonが、2016年にCloudflareがうるう秒の問題で障害に見舞われています。

しかも、これまでは1秒を追加する「正のうるう秒」が実施されてきましたが、今後は地球の自転の変化により1秒を削除する「負のうるう秒」が必要になる可能性があります。20回以上も行われてきた「正のうるう秒」でも大規模な問題が発生しているのに、これまで1回も行われたことがない「負のうるう秒」ではどのような問題が発生するか予測もつきません。

地球の自転が早くなることで「負のうるう秒」が生まれるかもしれない - GIGAZINE

こうしたうるう秒にまつわる問題について、MetaのエンジニアであるOleg Obleukhov氏と研究員のAhmad Byagowi氏は「うるう秒のイベントは業界全体で問題を引き起こし、今も多くのリスクを抱えています。IT業界は、うるう秒が導入されるたびに問題にぶつかっているのです。こうした問題はまれですが、それゆえに一度発生すれば地域社会が壊滅的な打撃を受けることになります。あらゆる産業で時計の精度が高まった現代では、うるう秒は障害や停電を引き起こすばかりで、良いことよりも悪いことの方が多くなっています」と述べて、うるう秒の追加や削除に代わる新しい方法を模索していくことを表明しました。