掃除の手間がかかる浴室は、家づくり際に、しっかりと計画をすることが大切です。家事ラクな浴室にするために、ハウスメーカーで家を建てた日刊住まいライターは、採用する設備をしっかりと検討。おかげで、新居では以前の住まいに比べ、ずっと掃除の手間が減りました。掃除をラクにするための浴室づくりのポイントを振り返ります。

掃除の手間がかかるものは省く。減額のメリットも

ハウスメーカーで家を建てた筆者。浴室に鏡・浴槽フタ・手すりのオプションをあえてつけていません。というのも、以前の住まいである賃貸マンションで、苦労を経験したからです。鏡にすぐにつく頑固なウロコ汚れ、フタに発生するカビ…。棚はヌメりやすく、掃除の手間が増えるばかり。

そもそもですが、筆者夫婦は近視です。鏡は使っておらず、必要なし。

浴槽のフタは保温に必要なもの。でも、今は子どもが3歳と小さく、だいたい同じ時間に入浴しているので、わが家の場合は、なくてもなんとかなります。掃除の手間を考えるなら、多少光熱費がかかっても、追いだきを活用したほうが、効率的に時間が使えます。

手すりは将来に必要かも知れませんが、その頃にはお風呂をリフォームしているでしょう。元気な今の家族には、不要です。

ちなみにわが家が採用したハウスメーカーの場合、鏡などの設備をつけないことで数万円の減額となりました。実際に生活してみて、とくに不便は感じません。娘はお風呂に鏡はないものと思っているようです。

シンプルなお風呂は、とにかく掃除がラク。掃除の時間も以前より短縮でき、大満足です。

 

材質や色も、掃除がラクで汚れが目立たないものに

浴槽の材質は、汚れや傷がつきにくく掃除がしやすい、人工大理石にしました。

たくさんの色から選べましたが、水アカの目立たないとにかくシンプルな白を選択。壁にアクセントとして入れた色も、薄いグレーにしています。おかげで、水アカは目立たず、明るい空間に。

ちなみに、人工大理石浴槽はFRP(繊維強化プラスチック)浴槽よりもコストアップとなりました。FRP浴槽と比較できないため、掃除のしやすさについては、わかりません。でも、選んだ人工大理石の方が、キラキラとした高級感あるので、デザイン面も含めて満足しています。

 

照明やドアもとにかく掃除がラクなものに

照明はダウンライトにしています。そのためホコリがたまらず、以前の住まいにあったような照明回りの掃除の手間が減りました。見た目もすっきり。天井や壁の掃除もしやすくなりました。

 

ドアは折れ戸や引き戸ではなく、開き戸に。レールの掃除やドア自体の掃除が断然しやすいです。

浴室のプランで後悔も。うちのお風呂は広すぎた!

わが家の後悔は、お風呂のサイズを通常よりも少し広めにしたことです。

賃貸マンション時代、狭い浴室では、子どもと一緒に入るには不便と感じていました。そこで、一般的な1616サイズ(浴槽の幅が、約60cm、洗い場の幅が約100cm)よりも、洗い場の広さが20cm広い1618というタイプを採用することに。

しかし結果的には、1616のサイズで十分でした。洗い場の掃除の手間が増えただけだったように感じます。それに、子どもが成長すれば、一緒にお風呂に入ることもなくなるでしょう。

掃除がラクなお風呂にするためにも、最低限の広さにしておけばよかったと後悔。

 

シャンプー類は持ち込むスタイルに。ヌメリとカビ防止

最後に、整理収納アドバイザーでもある筆者が、建てたあとに実践している、家事ラク習慣を紹介します。

せっかく掃除の手間がかかる設備を省いたので、面倒がさらに減る工夫も。わが家では、シャンプーなどを持ち込み式にしています。最後に風呂を上がった人が、浴室から元の場所へ戻すことに。こうすることで、棚や床に発生するヌメリを抑えることができます。

 

シャンプー類は、浴室の入口の前に設置したワゴンの中に。最初は面倒くさいと言っていた夫も、今では当たり前のように、銭湯スタイルの習慣に。

清潔で快適な浴室づくりのために、筆者は設備の採用段階から検討を重ねました。そのうえで、建てたあとも、掃除をラクにするための入浴習慣を実践しています。