家が狭い、収納が少ないなどの悩みを持ちながら暮らしている方も多いと思います。整理収納アドバイザーの木村充子さんもそんなひとり。自宅は築25年の小さな戸建。夫婦と大学生の子ども2人の4人家族で暮らしなのに、隅々まですっきり。その秘密は実践している3つの収納ルールにあります。さっそく事例を交えて紹介してもらいました。

少ない収納でも、3つのルールでいつもすっきり

もともと建売だった築15年の中古の戸建を、筆者が購入したのは10年前のこと。前の住人が大切に住んでいたため痛みが少なく、家の中はほとんどリフォームをせずに住み始めました。

しかし、築25年の家は収納スペースが少なく、シューズインクローゼットやパントリーなど、最近の戸建では当たり前になりつつある収納設備もありません。

そんな条件の下でもすっきりと暮らし続けるために、筆者宅では3つのルールを実践しています。

すっきりと暮らし続けるための3つのルール

ルール1  収納スペースにおさまるだけの量のものを持つ
ルール2  収納スペースを最大限に活用する
ルール3  収納用品は計画的に購入する

 

家族4人の靴はゲタ箱には収まる量だけ

玄関では、ルール1の「収納スペースにおさまるだけの量のものを持つ」を実践しています。

 

わが家は夫とおしゃれざかりの娘2人の4人家族ですが、靴はこのスペースでおさまっています。

ひとり何足という明確な決まりはありません。ただ、収納スペースが限られているため「1足増やしたら1足減らす」ことが、自然と家族のあいだに浸透しています。

靴がこのスペースでおさまっているので、ゲタ箱の残りのスペースには傘や工具、避難用バッグなどを収納しています。

 

ルール2の「スペースを最大限に活用する」は、ゲタ箱の扉の裏側で実践しています。

ウォールポケットにアクセサリーを入れ、ブラシ類や鍵、印鑑なども扉の裏側に。収納力がアップするだけでなく、毎日の外出もスムーズになります。

キッチンも扉の内側を活用して、収納力と使い勝手をアップ

キッチンは一般的な引き出し収納ではなく、昔ながらの扉収納。パントリーもありませんが、3つのルールですっきりな状態を維持しています。

 

ルール1の「収納スペースにおさまるだけの量のものを持つ」を実践して、食品やラップなどのストックはこのスペースだけ。ストックを把握しておくには、これくらいの量がちょうどいいと感じています。

 

キッチンでもルール2の「収納スペースを最大限に活用する」を実践して、扉の裏側を活用しています。

備えつけの包丁ラックにS字フックを引っかけてキッチンツールを収納。扉の裏側にタオルハンガーを取りつけて、鍋のフタなどを収納しています。

 

キッチンのつり戸棚ではルール3の「収納用品は計画的に購入する」を実践して、ピッタリ収まるサイズの収納ケースを組み合わせています。取っ手つきのケースで、高い位置でも取り出しやすく。

100均でも買える収納ケースですが、無計画に買うと統一感がなく、いずれ収納ケース自体がゴミになってしまいます。安いからといって間に合わせで買わないことが大切です。

 

クローゼットでも3つのルール。収納ケースを家じゅうで統一

洋服やバッグ類もルール1の「収納スペースにおさまるだけの量のものを持つ」を実践して、クローゼットにおさまる量だけを持つようにしています。

 

ルール2の「収納スペースを最大限に活用する」を実践して、ウォールポケットを使ってクローゼットの奥側を活用しています。

スカーフやベルト、たたむと見た目が同じで厚みや形が区別しにくいタイツ類は、ラベルをつけて収納しているため、クローゼットの中で迷子になることはありません。

 

ルール3の「収納用品は計画的に購入する」も実践して、家じゅうの収納ケースを同じ1段タイプの引き出しで統一しています。

洋服の量によって積み重ねる量を調整でき、筆者や夫のクローゼットで余った収納ケースを、洋服が増える一方の娘たちのクローゼットで使うというように、収納ケースの総数を変えずに使い回せるのでムダがありません。

収納スペースを増やすことができなくても、3つのルールですっきり暮らすことは可能です。自宅の収納スペースに合わせてものの量と収納を見直して、すっきりした暮らしを実現してください。