水虫は高温多湿が大好き。24時間以内に足を洗い流すのが予防のカギ
暑くなり、サンダルの出番が増える夏。足の皮むけやかゆみで「もしかして水虫かも?」と気になることも。そこで、皮膚科専門医の渡邊千春先生に水虫について教えてもらいました。
足の皮がむけてかゆみが…。もしかして水虫?どう対策する?
【読者からの相談】
足の皮がよくむけます。ときどきかゆみも…これってもしや水虫? 見た目もよくないので、サンダルの季節に向けて足をキレイにしたいのですが、なにをしたらいいでしょうか?(Hさん・42歳・熊本県)
●水虫菌は高温多湿が大好き。早めの皮膚科受診がカギ!
【医師からの回答】
水虫は、皮膚に白癬菌が付着し増殖することで起きる皮膚疾患です。
白癬菌は、皮膚のいちばん外側にあり、角層の主成分であるケラチンをエサに増殖します。高温多湿を好むため、長時間、靴下や靴を履き続けると、足が蒸れて菌が増殖しやすくなります。
水虫にはおもに3つのタイプがあります。(1) 足の指の間が白くふやけて皮がむけるタイプ、(2) 足の裏や横に小さい水泡ができて強いかゆみが出るタイプ、(3) 足裏全体の皮膚がかたくなってひび割れを起こすタイプです。
「もしかして水虫?」と思ったら、早めに皮膚科を受診しましょう。
というのも水虫は、適切な治療をしないと、症状が治まったように見えても皮膚に潜んだ菌で再発したり、慢性化しがちだからです。診察で菌が見つかれば、塗り薬(抗真菌薬)で治療をしていきます。薬を使えば、6か月ほどで白癬菌を除去でき、完治しますよ。
●帰宅後は足を洗って、しっかり乾燥させることを習慣に
じつは白癬菌はどこにでもいる常在菌。なので予防対策も大事です。とくにスポーツ施設のマットなど、不特定多数の人がはだしで利用する敷き物は要注意。そして家族に水虫の人がいる場合は、スリッパやバスマットを別々にする対策も有効です。
ただ白癬菌が足に付着しても24時間以内に洗い流せば増殖しません。帰宅したら足をキレイに洗って水分をしっかりふき、乾燥させることを習慣にしましょう。また角質を傷つけると菌が肌に入り込みやすくなります。軽石などで角質を取りすぎるのは控えましょう。