最新の窓ガラスQ&A:梅雨時の結露、夏の床の日焼け対策に効果的な製品も
窓ガラスの選び方によっては、間取りやデザイン、住み心地に差が出ることも。そこで、健康・環境、防災・防犯、防音、設計など、窓に関わる気になることにズバッと答えます。監修は、板硝子協会や機能ガラス普及推進協議会、一級建築士・大島健二さんです。
Q1 結露する理由と対策が知りたい!
A.結露の原因は外気温との差。複層ガラスなら断熱効果によって防げる
室内の空気中に含まれる水分が暖房器具などで温められ、外気温にさらされた冷たいガラスの表面で冷やされると、水滴となって結露します。
複層ガラスの場合は、中空層の断熱効果によって室内側のガラス表面の温度が下がりにくいので、結露しにくくなります。しかし、湿度の高いキッチンや浴室は換気扇で湿気の排出が必要。室内では洗濯物を干さないなど、部屋の湿度を下げる工夫は必要となります。
Q2 ガラスにも交換時期があるの?
A.有機材料を使って封着しているので、半永久に使えるものではない
新築戸建住宅で主流となっている複層ガラスは、有機材料を使って封着しているため、その関係から半永久的に使えるとはいえません。メーカーによっては、中空層の内部結露発生に関して10年間の保証をつけているところもあります。
Q3 西日対策に効果的なガラスは?
A.日射遮蔽性と断熱性をあわせ持ったガラス「遮熱複層ガラス」が効果的
西日の強い部屋には、遮熱複層ガラスを取り入れる方法があります。遮熱複層ガラスとは、日射を遮る特殊な金属膜をコーティングしたLow-Eガラスを室外側に用いた複層ガラス。日射遮蔽性と断熱性をあわせ持ったガラスです。
Q4 家具が日焼けしないガラスはあるの?
A.防犯ガラスや合わせガラスは、紫外線を99%以上さえぎる
日当たりのよい部屋で気になるのが、家具や床の日焼け。防犯ガラスや合わせガラスは、2枚のガラス全面に接着させた中間膜が、紫外線を99%以上さえぎって日焼けをかなりの程度防いでくれます。
遮熱複層ガラスも特殊な金属膜の効果で紫外線を85%以上カットします。