台湾の感染状況、普通の生活に戻れるのは9月になる見込み=専門家

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(台北中央社)衛生福利部(保健省)予防接種の実施に関する諮問委員会(ACIP)の座長を務める台湾大学医学部附設医院感染科の李秉穎(りへいえい)医師は19日、台湾における新型コロナウイルスの感染動向について、来月中旬に感染者数が減少に転じ、普通の生活に戻れるのは9月になるとの見通しを示した。ラジオ番組のインタビューで述べた。

感染が急拡大している台湾では18日、新規国内感染者が過去最多の8万人を超え、19日には初めて9万人を突破した。

李氏は、アジアの多くの国では感染者数のグラフが「丘陵」状になっており、一気にピークを迎えるのではなく、感染者数が多くなったり少なくなったりしていると指摘。台湾で感染者数の増加の速度が緩やかになっているのは人々の防疫意識の成果だとしつつも、ピーク時の感染者数がどの程度になるのか予測するのは難しく、「唯一確かなのは、いったん気を緩めれば、感染者数は再び急速に増加するということだ」と警鐘を鳴らした。

また、集団免疫を獲得し、通常の生活に戻れる時期はすぐには来ないとの見方を示した上で、6月中旬に感染状況が落ち着き始めても、同様の状況が3、4カ月は続くだろうと語った。

(張茗喧/編集:名切千絵)