CBS MarketWatchによると、米IBMは18日、第2四半期(4−6月)決算を発表した。それによると、中核のサービス部門とハードウエア部門が振るわなかったものの、コスト削減が引き続き奏功し、最終利益は前年同期比約10%増の20億2000万ドル(1株当たり1.30ドル)となった。一方、売上高は、前年同期約2%減の219億ドルだった。ただ、前年同期には、同社のパソコン事業の売上高が含まれており、これを除くと前年同期比1%増となる。市場予想は1株当たりの利益が1.29ドル、売上高が218億9000万ドルだった。

  内訳を見ると、IBM全体の売上高の半分以上を占めるサービス部門の売上高は、前年同期比1%減の118億9000万ドルとなった。新規受注が96億ドルと前年同期146億ドルから大幅に減少し、アナリストの多くが予想していた120−130億ドルも大きく下回った。IBMは、顧客の需要に対応するため、短期契約での受注に軸足を移しており、4−6月期の短期契約は50億ドル、中・長期契約は46億ドルとなった。同社のサービス部門では、インドの同業などとの競争が激しくなっており、事業環境は厳しさを増しているようだ。同部門は、同社全体の売上高の約54%を占めた。

  サーバーなどハードウエア部門の売上高は前年同期比7%超減少する一方、ソフトウエア部門は同4.5%増だった。

  IBMのマーク・ラフリッジCFO(最高財務責任者)は、決算発表の席で、今後の業績見通しを示さなかったものの、市場予想に見合う収益の達成に自信を示した。7−9月期の市場予想は、1株利益が1.35ドル、売上高が221億4000万ドルとなっている。

  18日のニューヨーク証券取引所(NYSE)で、IBMの株価は、前日比0.56ドル(0.76%)高の74.26ドルに上伸し、決算発表後の時間外取引でも、午後7時17分時点で、同日終値比1.16ドル(1.56%)高の75.42ドルに一段高で推移した。【了】